目次
- 1 MAツールで実現できる7つのこと
- 1.1 各顧客と信頼関係を築く
- 1.2 効果的なメールマーケティングの実践
- 1.3 見込み顧客の購買意欲を段階的に高める
- 1.4 顧客の行動や属性にスコアを付与する
- 1.5 パーソナライズとセグメント分けの活用
- 1.6 コンテンツのテストを実施する
- 1.7 レポートやダッシュボード機能を活用したコンテンツの分析・改善
- 2 Marketo(マルケト)の活用法を学ぶ4つの方法とは?
- 2.1 「Marketo 製品文書」の学習項目
- 2.2 Marketo Univercity
- 2.3 Marketoコンサルタントオフィスアワー
- 2.4 有償セミナー
- 3 ランディングページ、フォーム、メールの作成方法を解説
- 3.1 ランディングページ(LP)の作成
- 3.2 フォームの作成
- 3.3 メールの作成
- 4 Marketo(マルケト)のプログラムとは?使い分けもご紹介
- 4.1 メールプログラム
- 4.2 イベントプログラム
- 4.3 エンゲージメントプログラム
- 4.4 デフォルトプログラム
- 5 Marketo(マルケト)初心者におすすめの2つの機能
- 6 Marketoの使い方に慣れたら活用したい4つの機能
- 6.1 ランディングページの作成
- 6.2 パーソナライズメールの作成
- 6.3 ソーシャル広告の活用
- 6.4 マーケティングアナリティクスの活用
- 7 Marketo(マルケト)を活用する際の注意点
- 8 さいごに
「Marketoを導入したものの、どんなことが簡単にできるのか知りたい」
「基礎は学んだけれど、実際にどう活用していけばいいの?」
Marketoを導入して多機能性に期待している一方で、最初に何から手を付ければ良いか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
本記事では、そんな方々に向けて、Marketoの習得方法や活用のヒントをご紹介します。
MAツールで実現できる7つのこと
各顧客と信頼関係を築く
現代のマーケティングでは、マスマーケティングからOne to Oneマーケティングへの移行が進んでいます。
しかし、顧客の数が増えるほどマンパワーで対応するのは困難になります。
MAはテクノロジーの力でOne to Oneマーケティングを自動化し、効率的に実現するツールです。
これにより、よりパーソナルで魅力的な顧客体験を提供できます。
効果的なメールマーケティングの実践
従来の大量一括メール配信から、顧客一人ひとりに最適化された1対1のメール配信へ移行が可能です。
- 顧客の名前を自動で挿入
- 行動履歴に基づくメールのカスタマイズ
- 配信後の開封率やクリック率を自動レポート化し、分析に活用
これにより、顧客が求める情報を適切なタイミングで届け、メール効果を最大化できます。
見込み顧客の購買意欲を段階的に高める
見込み客を育成するプロセスである**「リードナーチャリング」**を効率化します。
- 定期的なコンテンツの自動配信
- 購買意欲に応じた適切な情報提供
この機能により、見込み客の興味を段階的に引き上げ、購買へとつなげます。
顧客の行動や属性にスコアを付与する
行動スコアと属性スコアを活用して、見込み度や顧客価値を定量化できます。
- 例: メール開封で「+1点」、役職が部長なら「+10点」
- 高得点の顧客を特定し、優先的にアプローチ
これにより、ターゲットの絞り込みや優先順位付けが容易になります。
パーソナライズとセグメント分けの活用
MAツールを活用することで、顧客個々に最適化された内容を提供(パーソナライズ)し、効率的なマーケティング活動を実現します。
また、行動履歴や属性に基づいて顧客を分類(セグメンテーション)することで、ターゲットに合わせた戦略が可能になります。
コンテンツのテストを実施する
A/Bテストやデザイン変更テストを簡単に実施でき、効果的なコンテンツ作成に役立てられます。
- ランディングページのフォーム入力率比較
- メールの送信タイミングや件名の効果検証
テスト結果を基に、コンテンツの質を向上させることができます。
レポートやダッシュボード機能を活用したコンテンツの分析・改善
MAが提供するレポート機能を活用して、マーケティング施策の成果を可視化できます。
- 施策ごとの成功点と改善点の把握
- 分析結果に基づく改善案の策定と実施
これにより、次の施策でさらなる成功が見込めます。
Marketo(マルケト)の活用法を学ぶ4つの方法とは?
「Marketo 製品文書」の学習項目
Marketo 製品文書ページの左側メニューから「Marketoの概要」→「クイック勝利」の順に進むと、リード作成やドリップナーチャリング、営業アラートの操作方法が初心者向けにわかりやすく説明されています。特に、初心者の方には最適な出発点です。ただし、2021年5月8日以降、Marketo DocsはAdobe Experience Leagueに統合されています。 翻訳の精度向上に向けた取り組みも進行中なので、内容が随時改善される予定です。
Marketo Univercity
次に、「Marketo University」をご紹介します。このコンテンツは、デジタルマーケティングの基礎から始まり、Marketoの基本的な操作をデモ動画で学べます。「Marketo University 基礎編 / マーケティングオートメーション」**を視聴することで、初心者でも実践的な知識を身につけやすくなっています。なお、ページ内容は更新される可能性があるため、最新情報に注意しましょう。
Marketoコンサルタントオフィスアワー
また、定期的に開催される「Marketoコンサルタントオフィスアワー」も見逃せません。事前に疑問点や不明点を送信しておけば、ウェブイベント当日にAdobe(Marketo)の担当者から詳細な解説が受けられます。実践的な疑問を解決する絶好の機会となるでしょう。
有償セミナー
Marketoを効率よく活用したい方は、有償トレーニングコースを活用するのがおすすめです。Marketoが提供するトレーニングコースには、初級・中級・上級の3つのレベルが用意されており、スムーズな運用を目指す企業や個人に最適です。特に、迅速に結果を出したい人や企業にとって、このトレーニングは有益です。
#1 初級コース
初級コースでは、**Marketoの基本的な運用方法や設定を2日間で学ぶことができます。**主に、顧客データの管理やメールプログラム、ランディングページ作成などの基本操作を習得します。このコースを受講することで、サービスをスムーズに利用できるようになります。
- 期間: 2日
- 費用: ¥180,000 / 1名(税抜)
- 持ち物: インターネット接続可能なノートPC
- 申込み方法: トレーニングページで日程確認後、専用フォームで申込み
- プログラム内容:
- 顧客データの管理
- 画像管理
- メールプログラム
- A/Bテスト
- フォーム・ランディングページ作成
- エンゲージメントプログラム、ソーシャル
- スコアリング
- 注意事項: 5営業日前までにキャンセル連絡がない場合、全額請求
1日コースもありますが、じっくり学べる2日間コースが特におすすめです。
#2 中級コース
Marketoの運用スキルをさらに高めたい場合は、中級コースの受講を検討すると良いでしょう。このコースでは、オーディエンス育成やプログラムの拡張、動的ランディングページの作成などを学ぶことができます。Marketoの機能を幅広く活用したい方に最適です。
- 期間: 2日
- 費用: ¥180,000 / 1名(税抜)
- 持ち物: インターネット接続可能なノートPC
- 申込み方法: トレーニングページで日程確認後、専用フォームで申込み
- プログラム内容:
- マルチストリーム・エンゲージメントプログラム
- スニペットの利用法
- プログラムテンプレートとマイトークン
- 動的ランディングページと階層メールプログラム
- マーケティングカレンダーでの管理
- 注意事項: 5営業日前までにキャンセル連絡がない場合、全額請求
費用は高めですが、運用効率の向上を考えると費用対効果は十分に見込めます。
これらのトレーニングコースを活用することで、Marketoの基本操作から高度な機能までしっかりと学び、運用スキルを高めることが可能です。費用をかけてでも確実に成果を上げたい方におすすめです。
ランディングページ、フォーム、メールの作成方法を解説
Marketoでは、「アセット」と呼ばれるランディングページ、フォーム、メールなどを簡単に作成できます。これらの機能を活用することで、効率的にマーケティング活動を進められます。
ランディングページ(LP)の作成
まず、ランディングページの作成についてです。Marketoでは、「Marketo 製品文書」ページからデザインテンプレートをインポートするだけで、簡単にランディングページを作成できます。テキストの書き換えや画像をドラッグ&ドロップするだけで編集が完了するため、専門的なスキルがなくても直感的にデザインが可能です。
フォームの作成
次に、フォームの作成についてです。フォームは、顧客情報をどのように取得するかに直結する重要なアセットです。Marketoでは、ラベルやフィールドの幅を簡単に調整できるだけでなく、次のような便利な機能が組み込まれています。
- ヒントテキスト機能で入力例を表示
- クッキーを活用した入力欄への事前入力機能
- 表示項目を制限することで、離脱を防ぐ機能
これらの機能を活用することで、ユーザーの入力体験を向上させ、効果的に情報を収集できます。
メールの作成
また、メールの作成も非常に簡単です。例えば、ランディングページのフォームに入力した顧客に送るサンクスメールなどがよく使用されるケースです。Marketo内には、デザイン済みのテンプレートが用意されており、これを雛形として利用できます。さらに、ドラッグ&ドロップ操作で編集が可能なため、迅速にメールを作成できます。
Marketo(マルケト)のプログラムとは?使い分けもご紹介
Marketoには、4種類のプログラムが用意されており、それぞれ異なる目的や機能で活用できます。以下では、各プログラムの特徴と用途について詳しく説明します。
メールプログラム
メールプログラム独自の「コントロールパネル」を使用することで、送信するメールの設定、対象者の選択、送信日のスケジュール設定を1つの画面で簡単に管理できます。また、配信後には、「ダッシュボード」で配信数、開封率、クリック率などのデータを視覚的に確認でき、成果を一目で把握することが可能です。
このプログラムは、単発のメール配信を行い、その後のユーザーアクションを追跡する施策に適しています。たとえば、メールマガジンの配信に活用されることが多いです。
イベントプログラム
イベントプログラムでは、スケジュールタブに表示されるカレンダー上で直感的にイベントを管理できます。カレンダー上にアイコンを配置することで、**「〇月×日に何を実施するか」**を視覚的に確認可能です。
さらに、外部ウェビナーツール「LaunchPointイベントパートナー」と同期することで、参加者の出席状況を管理できる点が特徴です。
このプログラムは、イベント、セミナー、ウェビナーといった施策を計画・管理する際に適しています。
エンゲージメントプログラム
見込み客の興味度合いに応じて「ストリーム」という単位でグループ分けを行い、ストリームごとに異なるメールを送信します。興味が高まった見込み客は次のストリームに移動し、適切なコンテンツを決まったスケジュールで自動的に配信することが可能です。
このプログラムは、見込み客の育成を目的としたリードナーチャリングに最適です。
デフォルトプログラム
上記の3つのプログラムに該当しない施策を実施する際に使用されます。このプログラムには、メールプログラムのコントロールパネルやダッシュボード、イベントプログラムの外部連携機能、エンゲージメントプログラムのストリーム機能はありませんが、基本的なアセットの作成やキャンペーンの設定を行うことができます。
汎用性が高く、特定の機能が不要な場合に柔軟に対応できるプログラムです。
Marketo(マルケト)初心者におすすめの2つの機能
- メールマガジンの送信
- 展示会の管理
Marketoを始めたばかりの初期段階で、管理しやすい施策としておすすめなのが「メールマガジンの送信」と「展示会の管理」です。この2つは、複数回実施することが多く、メールやランディングページ(LP)の内容を雛形化できるため、効率的に運用を進めることが可能です。
たとえば、展示会の受講票メールの場合、イベント名、日時、場所以外の文章を統一して雛形化するのが効果的です。雛形が完成した後に役立つのが「複製機能」です。この機能を使えば、プログラムという大きな単位で複製することが可能です。
初回の施策で雛形を作成した後は、雛形となるプログラムを複製し、必要な部分(メールやLPの一部)だけを変更することで、大幅な時間短縮を実現できます。
Marketoの使い方に慣れたら活用したい4つの機能
Marketoの基本操作に慣れたら、次の4つの機能を積極的に活用することをおすすめします。それぞれを効果的に使うことで、マーケティングの幅が大きく広がります。
ランディングページの作成
ランディングページは、ユーザーが最初に訪れるページであり、企業や商品の第一印象を左右する重要なポイントです。魅力的なランディングページを作成することで、訪問者を商品やサービスに惹きつけることができます。
Marketoを活用すれば、SEO対応のランディングページを素早く簡単に作成できます。テンプレートやドラッグアンドドロップ式のフォーム、SNSアプリケーション、動画を使用して、質の高いページをデザインしましょう。
検索エンジンからの流入を増やすには、SEOに対応した高品質なページ作成が必須です。Marketoの知識を深めた後、ランディングページ作成に時間を充てることで、マーケティングの効果を最大化できます。
パーソナライズメールの作成
次に取り組むべきは、顧客に合わせたパーソナライズメールの作成です。この機能は、顧客をセグメントし、リードを育成(ナーチャリング)する際に非常に効果的です。
Marketoでは、動的に更新される顧客情報を基に、適切なタイミングで自動的にメールを送信できます。プログラミングの知識は不要で、レスポンシブ対応のテンプレートを活用し、効率的に作業を進めることが可能です。
また、到達率や開封率を向上させるメールマーケティングを展開できるため、キャンペーンの成果に直結します。顧客の関心を引き、メールの開封率を高めることで、さらに効果的な結果が期待できるでしょう。
ソーシャル広告の活用
Marketoを活用したソーシャル広告は、顧客との関係構築や新規顧客の獲得に役立ちます。特にSNSは、メール以上に気軽にアクションを起こしやすい媒体です。
- 新規顧客の獲得: SNSは既存顧客との関係構築だけでなく、新規顧客にもリーチしやすいツールです。動画やメッセージを通じて拡散を促し、ネットワーク内でのシェアを期待できます。
- 広告費のROI向上: Marketoは、広告費に対する利益の割合を高め、無駄を最小限に抑えることができます。パーソナライズ広告を活用することで、顧客に最適な広告を表示できます。
- 入力フォームの簡略化: ソーシャル情報を利用してフォーム入力を簡素化し、ユーザーのストレスを軽減できます。これにより、顧客データの収集をスムーズに行うことが可能です。
マーケティングアナリティクスの活用
マーケティングアナリティクス機能は、早い段階で使いこなせるようになることをおすすめします。これにより、キャンペーンの成果を数値化し、収益との関連性を明確に示すことができます。
レポートやダッシュボードを通じて、高収益を生み出したキャンペーンを分析し、経営陣や関係者と簡単に共有することが可能です。また、カスタマージャーニーの作成を通じて、次のマーケティング戦略に役立てることができます。
さらに、モバイルアプリを利用すれば、場所を選ばずにデータを確認・活用できるため、利便性も高いです。
Marketo(マルケト)を活用する際の注意点
Marketoでは、プログラムの下にアセット・キャンペーンを配置し、ツリー構造で施策を管理します。重要なポイントとして、アセットやキャンペーンを1つずつ複製するだけでなく、プログラム単位での複製が可能である点が挙げられます。
一方で注意点として、プログラム単位で複製を行う際には、スマートリストやフローの参照先アセットの変更を忘れないことが重要です。複製時には、元の設定がそのまま引き継がれるため、新しい施策に対応するように変更が必要です。
複製を終えた段階で、参照先のアセットが複製した新しい施策に正しく設定されているかを確認することを忘れないようにしましょう。
さいごに
本記事では、Marketoの学習方法や簡単なアセット作成の手順、各プログラムの概要、初心者にも管理しやすい施策について解説しました。
Marketoの基本設定が完了し、運用を開始できるようになったら、次のステップとして重要になるのは、**「誰に、いつ、どのように施策を実施すれば最も効果を発揮できるか」というシナリオの作成**です。そのシナリオに基づいて、Marketoを効果的に活用する運用方法を構築することが求められます。
「作成方法がわからない」「作成したけれども、効果がでない」といった際は、ぜひ、GENNEへお気軽にお問い合わせください。