目次
「kintoneを使いたいけど、料金が気になって迷っている」
「kintoneをもっと安く利用する方法が知りたい」
「kintoneの価格改定で困っている」
こんな風に感じていませんか?
kintoneはサイボウズ株式会社が提供するクラウド型のデータベースソフトで、2011年に登場して以来、現在では3万社以上が導入しています。
しかし、2024年秋に価格改定による値上がりがあり、
「便利だけどコストが高いのでは?」
と感じる方が増えてきているようです。
本記事では、そんなkintoneの料金に関する疑問や不安について詳しく解説します。
kintoneに興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください!
kintoneとは
kintoneとは、サイボウズ社が提供する、業務用アプリを簡単に作成できる便利なクラウドツールです。
このツールを使えば、社内のデータを一元管理でき、さまざまな業務に活用可能です。具体的には、以下のようなシーンで利用されています:
- 顧客管理
- タスク管理
- 勤怠管理
- 採用管理
- 議事録管理
- スケジュール管理
- 日報管理
といったように、非常に幅広い業務に対応しています。
さらに、社内のPCだけでなく、自宅のPCやスマホ・タブレット端末からもアクセス可能です。そのため、出張先からのデータ入力やテレワークにも対応し、柔軟な働き方をサポートします。
また、kintoneは多言語対応が特徴です。英語、韓国語、中国語、スペイン語などに対応しており、海外展開やグローバルに活躍する企業でも導入しやすい製品となっています。
kintoneの料金設定について
kintoneには、利用ニーズに応じて選べる3つのプランが用意されています。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
スタンダードコース
kintoneユーザーの大半が選ぶ人気のコースで、基本的な機能と拡張性が魅力です。
- 月額利用料:1人あたり1,800円
- 外部連携・機能拡張:対応(外部サービスと連携可能)
- アプリ上限:1,000個
- スペース上限:500個
- データ容量:5GB × ユーザー数
- 最小契約人数:10名
特徴とメリット
- 他サービスとの連携で、帳票出力や業務効率化が可能。
- アプリ単位でデータ管理ができるため、柔軟な運用が可能。
ライトコース
kintoneの基本機能を手軽に試せる、低コストなプランです。拡張性はありませんが、まずはkintoneを導入してみたい企業に最適です。
- 月額利用料:1人あたり1,000円
- 外部連携・機能拡張:非対応
- アプリ上限:200個
- スペース上限:100個
- データ容量:5GB × ユーザー数
- 最小契約人数:10名
特徴と注意点
- 機能拡張ができないため、業務規模が拡大すると物足りないと感じる場合があります。
- スタンダードコースへスムーズに移行可能。
ワイドコース
大規模な組織向けの高機能プランで、数千人規模のチーム運営に対応しています。
- 月額利用料:1人あたり3,000円
- アプリ上限:3,000個
- スペース上限:1,000個
- データ容量:5GB × ユーザー数
- 最小契約人数:1,000名
特徴とメリット
- 大人数でも快適に利用可能な設計。
- 大規模企業や国際展開する企業におすすめ。
kintoneのプラン一覧表
コース | 月額料金 | 外部連携・拡張 | アプリ上限 | スペース上限 | 容量 | 最小契約人数 |
---|---|---|---|---|---|---|
ライトコース | 1,000円/人 | 非対応 | 200個 | 100個 | 5GB × ユーザー数 | 10名 |
スタンダードコース | 1,800円/人 | 対応 | 1,000個 | 500個 | 5GB × ユーザー数 | 10名 |
ワイドコース | 3,000円/人 | 対応 | 3,000個 | 1,000個 | 5GB × ユーザー数 | 1,000名 |
kintoneの料金は高いのか?高額に感じてしまう原因
kintoneは業務の効率化に役立つ高機能なツールですが、その料金体系について「高い」と感じるケースがあります。以下では、その理由を詳しく解説します。
ユーザー数単位で料金が発生するため
kintoneでは、ライトコース・スタンダードコースともにユーザー数に応じて料金が発生します。
例えば、月額1,500円(税抜)のスタンダードコースを社員100名で利用する場合、以下のようなコストがかかります:
- 月額費用:150,000円(税抜)
- 年間費用:1,800,000円(税抜)
このように、利用人数が増えるほどコストがかさむため、特に大規模な企業では導入コストが高いと感じられる場合があります。
また、既にkintoneを利用してその効果を実感している場合でも、全社員に拡大導入する際の費用を検討すると、導入に踏み切れないケースも少なくありません。
同業他社のより安いプランとの比較
kintoneは非常に高機能なツールですが、他のクラウドサービスと比較すると料金がやや高めに設定されています。
例:他社サービスとの比較
- Microsoft 365 Business Basic
- 月額:650円(税抜)/ユーザー
- 機能:1TBのクラウドストレージ(OneDrive)、Teamsによるオンライン会議、Officeアプリの利用など。
- チャット・スケジュール管理特化型ツール
- 月額:300〜500円程度で利用可能なツールが多数。
- 一部のツールは無料プランも提供。
これらのサービスと比べると、kintoneのスタンダードコース(1,500円/ユーザー)は高めに感じられることがあります。特に、限定的な業務にしか活用しない場合は、他社ツールで代替可能と判断されるケースもあります。
kintoneを活用するメリットが明確ではないため
kintoneの料金が「高いか安いか」は、投資対効果(ROI)によって左右します。しかし、以下の理由で効果が不明確な場合、単純にコストが目立つことがあります:
- 効果実感までの時間:業務効率化の成果が出るまでに一定の時間がかかる。
- 導入目的の不明確さ:具体的な活用シナリオや成功例がないと、コストの妥当性が見えにくい。
例:効果的な使い方が重要
kintoneでは1個のアプリを作る場合も、100個作る場合も料金は同じです。活用範囲が広がれば、それだけ費用対効果が高まると言えます。
- 有用なアプリを作成:業務の効率化が図れるアプリを導入できれば、コストを補って余りある効果を実感できます。
外部連携サービス・拡張機能の利用でコスト増
kintoneの大きな特長は、外部連携サービスや拡張機能を利用することで、単体では実現できない機能を補強できる点です。
例:外部連携サービスでできること
- 帳票出力の強化
- 他のシステム(CRMやERPなど)とのデータ連携
- 自動化ツールやカスタマイズ機能の追加
しかし、これらの拡張機能には別途費用が発生する場合が多く、以下のような課題が生じることがあります
- 追加費用の積み重ね:利用する拡張機能が増えるほど、月額コストが上昇。
- 予算管理の難しさ:基本料金以外のコストが見えにくくなり、トータルコストが高くなる。
結果として、「kintoneの基本料金に加えた追加費用が負担になる」と感じるユーザーが多いようです。
最低利用者数の引き上げによるコスト負担増
2024年秋の価格改定により、最低利用者数が5ユーザーから10ユーザーに変更されました(ワイドコースを除く)。
これにより、費用負担が増加したユーザーが少なくありません。具体的には
- スタンダードコースの最低料金計算例
- 基本料金:1,800円 × 10ユーザー = 18,000円/月
- 年間費用:216,000円(税抜)
小規模なチームで利用していた場合、最低利用者数の引き上げが大きな負担となり、費用が高額に感じられるようになっています。
具体的な改定前後の価格です。
サービス名・コース | 改定前価格(税別) | 改定後価格(税別) |
---|---|---|
kintone ライトコース | 780円/1ユーザー | 1,000円/1ユーザー |
kintone スタンダードコース | 1,500円/1ユーザー | 1,800円/1ユーザー |
サイボウズ Office スタンダードコース | 500円/1ユーザー | 600円/1ユーザー |
サイボウズ Office プレミアムコース | 800円/1ユーザー | 1,000円/1ユーザー |
Garoon(~300ユーザー) | 845円/1ユーザー | 900円/1ユーザー |
Garoon(301~1,000ユーザー) | 800円/1ユーザー | 900円/1ユーザー |
メールワイズ スタンダードコース | 500円/1ユーザー | 600円/1ユーザー |
メールワイズ プレミアムコース | 1,500円/1ユーザー | 1,800円/1ユーザー |
大人数利用向けの設計がコスト感に影響
kintoneは、大人数での利用を想定した設計となっています。これは、以下のような特徴からも分かります
- 各ユーザーが個別にアプリを利用可能。
- 社内外での広範なデータ共有が容易。
しかし、これに伴い、費用もユーザー数に比例して増加します。小規模な企業やチームにとっては、コスト対効果が見合わないと感じることがあるでしょう。
料金を抑えてkintoneを利用する方法とは?
なるべく標準機能で活用する
kintoneの料金を安く抑えるポイントは、外部サービスや拡張機能の利用を最小限にすることです。
kintoneには、顧客管理やタスク管理、スケジュール管理など、便利な標準機能が多く備わっています。
標準機能を最大限活用し、どうしても必要な場合以外は外部サービスに頼らないことで、追加費用を削減できます。
利用者数を見直す
kintoneの料金は、ユーザー数に比例して増加します。そのため、次のような方法で利用者数を調整すると、コストを抑えられます。
- 全社員へのアカウント付与を控える
- 必要な部署や担当者に限定することで、無駄な費用を削減できます。
- 業務に応じた使い方を検討
- 限られた人数で効果的に活用し、必要に応じて追加する方式を採用する。
別のツールに切り替える
もしkintoneの価格がどうしてもネックになる場合、他のデータベースソフトを検討するのも一つの手です。
例えば、知名度は低くても、価格が安く標準機能が充実しているツールが数多く存在します。
- Microsoft 365やHubSpotなどのコストパフォーマンスの高い製品も選択肢に入れると良いでしょう。
kintoneと他ツールを比較して、自社の業務に合ったツールを見つけることで、より費用対効果の高い選択ができるかもしれません。
さいごに
kintoneの料金プランは、利用人数や機能に応じて選べる3つのコースがあります。費用を抑えるためには、必要最低限の機能を使う、利用者数を調整する、または他のサービスを検討するといった工夫が大切です。料金や使い勝手に迷った場合は、無理をせず自社に合ったツールを選んでみてくださいね。