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【中小企業向け】kintoneの料金を徹底解説|Excel管理の限界を感じたら読む記事

日々、営業進捗や顧客管理をExcelや紙ベースで回しながら、「このやり方、そろそろ限界かもしれない。」なんて違和感を覚えたことはありませんか?

情報の更新漏れ、属人化、バラバラな管理ファイル。
現場は頑張っているのに、データ管理が追いつかずに業務が滞る──
そんな悩みを抱える中小企業の管理職に、いま注目されているのがkintoneです。

本記事では、
「kintoneって実際いくらかかるの?」
「うちみたいな規模でも本当に使えるの?」
そんな疑問にお答えしながら、
料金体系から費用対効果、成功事例までをわかりやすく解説します。

「脱Excel・脱アナログ管理」の第一歩として、ぜひ参考にしてください。

kintoneとは?基本情報をおさらい

kintone(キントーン)は、サイボウズ株式会社が提供する、業務アプリケーションを簡単に作れるクラウドサービスです。
Excelや紙で管理していた情報を、誰でも簡単に「見える化・共有」できるのが最大の特徴です。

プログラミング知識がなくても、ドラッグ&ドロップで自由にアプリを作成でき、
案件管理、顧客管理、問い合わせ対応、申請業務など、現場の細かい業務にフィットしたツールを自分たちで構築することができます。

kintoneはどんな企業・部署に向いているのか?

特にkintoneが力を発揮するのは、次のような企業・部署です。

  • 社員数30~300名程度の中小企業
  • 情報システム部門が整っていない企業
  • Excelや紙、バラバラなツールで業務を回している現場
  • 営業部門、総務部門、カスタマーサポート部門などの実務部署
  • 属人管理に課題を感じ、情報共有・業務効率化を本気で進めたい企業

たとえば、
営業チームで案件の進捗管理をExcelで回していたが、
ファイルが増えすぎて最新状況が分からない──
そんな悩みを抱えているなら、kintoneがまさにぴったりの解決策になります。

また、総務部門で申請業務や問い合わせ対応が紙やメールで煩雑化している場合も、
kintoneなら現場主導で「すぐに使える仕組み」を作れるため、
現場の負担を大きく減らすことができます。

kintoneの基本料金プランと費用感【一覧表付き】

kintoneの料金体系は、
1ユーザーあたり月額制で、とてもシンプルです。

選べるプランは大きく2種類。
「どこまで機能を使いたいか」に応じて選ぶことができます。

プラン月額料金(1ユーザーあたり・税抜)主な特徴
ライトコース780円・基本的なアプリ作成・データ管理ができる
・プロセス管理、グラフ作成は不可
スタンダードコース1,500円・すべての機能が利用可能
(プロセス管理、グラフ作成、外部サービス連携など)

kintoneには、初期導入費用やシステム設定費用は基本的に発生しません。

ただし、以下のようなケースでは別途費用がかかる場合があります。

  • 外部パートナーに依頼して初期構築・カスタマイズをする場合
  • オプション機能(プラグイン・連携サービス)を利用する場合
  • ストレージ容量を追加する場合(標準は5GB/ユーザー)

つまり、「基本運用だけなら、月額料金だけ」と考えて問題ありません。
導入規模やカスタマイズ内容によって追加コストが発生することは、事前に把握しておきましょう。

kintoneの料金は高い?安い?判断基準と費用対効果

「月額1,500円(スタンダードコース)って、うちの規模だと高いのか?安いのか?」

kintoneを検討するとき、こんな疑問を持つ方も多いはずです。
ここでは、単なる価格比較ではなく、業務改善による「本当のコストメリットをもとに判断していきましょう。

【判断基準①】作業時間と人的コストの削減

たとえば、営業進捗管理をExcelで運用している場合、

  • データの取りまとめ
  • 進捗状況の更新
  • ミスチェック・修正作業
    月10~20時間以上かかっていることも珍しくありません。

これをkintoneで一元管理すれば、

  • 最新情報をリアルタイム共有
  • 入力・更新作業の自動化
  • ミスの早期発見・修正
    ができ、作業時間を最大50~70%削減できるケースもあります。

仮に1人あたり月10時間の業務削減ができた場合、
時給2,000円換算で月20,000円分の工数削減。
部署全体(10名)で見れば月20万円相当の効率化になります。

▶︎つまり、「月1,500円/人」の投資で「月2万円/人」分の効果が見込める
という計算になるのです。

【判断基準②】ヒューマンエラー・トラブルコストの削減

Excelや紙運用では、入力ミス、更新忘れ、情報の食い違い、といった小さなミスが積み重なり、大きな損失につながるリスクがあります

例えば、案件情報のミスによる失注、顧客情報の引き継ぎミスによるクレーム対応、のようなトラブルの発生率を下げることも、kintoneの大きなメリットです。

【判断基準③】現場主導でカスタマイズできる柔軟性

「結局システムを入れても、使いにくかったら意味がない」そんな不安もあるかもしれません。
kintoneは、現場の要望に合わせて、後からアプリを自由に作り替えられる仕組み。
外部エンジニアに依頼する必要がないため、追加コストなしで業務の変化に対応できる点も、大きな費用対効果と言えます。

また、無料で活用できるプラグインもたくさんあります。こちらの記事で詳しく説明しているため、ぜひ参考にしてください!

実際の中小企業・部署単位での導入事例

ここでは、実際にkintoneを導入して、アナログ・Excel管理から脱却し、業務改善に成功した中小企業の事例をご紹介します。

kintoneは単なるツール導入に留まらず、「数字をリアルタイムで見える化し、業務精度とスピードを向上させる」という点で、強い効果を発揮しています。

株式会社泰成さま|原価管理のリアルタイム可視化に成功

建設業界では、現場ごとの材料費や経費をExcelで個別管理することが多く、
二重三重の入力作業やデータ整合ミスが現場と経理双方の負担になっていました。

株式会社泰成さまも、各ツールに分散した数字情報を手作業でまとめており、
リアルタイムな予算管理ができず、収支対策が後手に回るという課題を抱えていました。

そこでkintoneを導入し、

  • 経費の自動計算で手入力作業を大幅削減
  • 現場ごとの予算消化状況をリアルタイムで把握
  • 現場監督向け・経理向けに応じた集計切り替えをワンクリックで実現

さらに、「krewDashboard」プラグインを活用して、kintone上のデータをピボットテーブル化し、
KGI・KPIに対する進捗管理をリアルタイムで可視化しました。

これにより、「今どこで、どれだけ利益が出ているか」を現場全体で共有できる体制を整え、
意思決定のスピードと収益性を大きく向上させています。

赤防株式会社さま|スケジュール管理と案件管理の一元化に成功

消防設備点検業務を行う赤防株式会社さまでは、これまでスケジュール管理をグループウェア、案件管理を別媒体(Excel等)で行っており、情報が分断されることで入力・更新ミスが発生しやすい状況にありました。

そこでkintone導入により、

  • 案件情報とスケジュール情報をワンクリックで紐付け登録
  • 定期点検スケジュールの仮登録→確定登録フローを構築
  • 仮予約・確定予約のステータス管理も一目で可視化

カレンダーPlusプラグインを活用することで、従来のグループウェアに近い使い勝手を保ちつつ、
スケジュール情報・案件進捗・作業注意点・請求状況までを一元管理できる仕組みを実現しました。

結果登録漏れ・日程調整漏れがゼロになり、業務の正確性と効率が大幅に向上しています。

こちらのコムデックラボ様の記事では、kintoneが実際に現場でどのように活用されているかを詳しく紹介されているので、ぜひ合わせてご覧ください!

kintone導入を検討するなら押さえておきたいポイント

kintoneは非常に柔軟性の高いツールですが、「何でもできる」からこそ、導入前に押さえておきたいポイントも存在します。ここでは、kintone導入を成功させるために重要な視点を整理しておきましょう。

小さく始めて、大きく育てる考え方が重要

kintoneは、最初から全社展開を目指すよりも、
まずは一部署や一業務単位でスモールスタートするのがおすすめです。

たとえば、

  • 営業部の案件管理アプリを1つ作ってみる
  • 経理部の申請業務を1つデジタル化してみる

こうした小さな成功体験を積み重ねることで、
現場に定着し、自然と利用範囲を拡大していくことができます。

いきなり完璧な仕組みを目指すのではなく、
「使いながら育てる」意識を持つことが、kintone活用の最大のコツです。

他ツールとのポジショニングの違いを理解する

kintoneを検討する際には、よく比較される他のツールとの違いも知っておきましょう。

ツールターゲットイメージ特徴・ポジショニング
Salesforce大企業・高度なデータ活用層複雑な営業プロセス・多層的なデータ管理向き。初期構築・運用にIT人材が必要。コスト高め。
HubSpot成長中のスタートアップ・中小企業営業・マーケティング一体型のCRM/SFA。リード管理・ナーチャリングに強い。運用しやすいがカスタマイズ性はやや限定的。
kintone中小企業・実務現場現場目線で業務アプリを柔軟に作成。情報共有・案件管理・ワークフロー最適化に強み。ノーコードで運用可能

kintoneは、「営業支援ツール」ではなく「業務最適化プラットフォーム」という立ち位置です。
特定業務に特化するのではなく、現場の課題に応じて自由に形を変えられるのが最大の特徴。

つまり、

  • 「まずは現場業務を効率化したい」
  • 「自社独自のやり方をシステムに落とし込みたい」

と考えている企業のニーズに特にマッチします。

ノーコードだからこそ、”誰が責任を持つか”を決める

kintoneは誰でも簡単にアプリを作れる一方で、
自由度が高いぶん「設計がバラバラになる」リスクもあります。

そのため、

  • 「どの部署が責任を持つか」
  • 「誰がメンテナンス・ルール設計を担うか」
    はあらかじめ決めておくべきです。

おすすめは、現場から「kintone推進リーダー」を一人立てることです。
現場目線を持ちながら、全体最適を意識できる人材が中心となれば、使いやすさと運用しやすさを両立した仕組みを作ることができます。

まとめ:kintoneは「脱アナログ管理」に最適な選択肢

Excelや紙での管理に限界を感じているなら、kintoneは現場改善への最適な一歩です。

  • 情報の見える化・共有を簡単に実現
  • 手作業・ミスを減らし、生産性アップ
  • 自社業務に合わせた柔軟なアプリ作成が可能

小さく始めて、大きく育てられるため、中小企業でも無理なく導入・運用できます。現場に負担をかけず、業務をスマートに変えたい。そんな企業にとって、kintoneは確かな選択肢となるでしょう。

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