Marketo

Marketo(マルケト)の料金はどれくらい?価格の目安と評判・機能を紹介

今回は、DX(デジタルトランスフォーメーション)ツールのひとつである『Marketo(マルケト)』について詳しくご紹介します。

現在、「Marketoの導入を検討している方」や「Marketo(マルケト)の特徴を知りたい方」にとって、特に役立つ内容となっています。

また、「Marketoを含め、他のサービスも検討中」という方に向けて、他のサービスを紹介した記事も併せてご覧いただけます。

ぜひ最後まで目を通し、参考にしてみてください!

Marketo(マルケト)とは?

マルケトは2006年に設立されたアメリカの企業で、「マーケティングオートメーション」という仕組みを広め、デジタルマーケティングの発展を促進したことで知られています。2018年にはアメリカのAdobe Inc.と統合しましたが、MAツールである「Marketo Engage(以下マルケト)」は現在も活発にアップデートが行われています。

マルケトは、マーケティングに特化した「プラットフォーム」であり、マーケターの多様なニーズに応える豊富な機能を備えています。例えば、高度にパーソナライズされたメールマーケティングOne to Oneコンテンツの表示ABM(アカウントベースドマーケティング)デジタル広告の管理複数軸でのスコアリング、そしてシナリオの自動化などが挙げられます。ただし、これらの高機能を持つ一方で、気になるのはその価格です。

Marketo(マルケト)の価格は非公開|4つの料金プランとは

残念ながら、マルケトの公式ページ内にある「価格体系とパッケージ構成」のページには、具体的な価格が明記されていません。これは、ユーザーの環境や要件に応じた個別見積りを行う仕組みだからです。しかし、「おおよその価格感を知りたい」という方のために、マルケトの価格に関する情報を少し補足しておきます。

マルケトの費用は、リード件数(メールアドレス数)とオプション機能によって見積もられる仕組みです。参考までに、オプション機能をつけない場合、**1万件のリード数(メール配信数)**で、年間利用料は約200万円とされています。

また、管理するリード件数が増えるごとに費用は加算され、10万件まで1万件単位で年間20〜50万円程度の追加料金が発生します。さらに、導入初年度にはトレーニング費用と初期費用として約150万円が別途必要です。なお、月額料金プランはなく年間一括払いが基本ですが、条件によっては分割払いも可能とのことです。

SELECT

最もシンプルなプランでありながら、以下の機能が包括されています:

  • カスタマイズ可能な顧客管理
  • CRMとの連携
  • セグメント化とターゲティング
  • One To Oneコンテンツの表示
  • シナリオ自動化
  • 複数軸のスコアリング
  • メールマーケティング
  • ソーシャル・マーケティング
  • 広告配信
  • レポートと分析機能

これらは、一般的なデジタルマーケティング施策に必要な基本機能を網羅しています。

PRIME

SELECTパッケージの全機能に加え、以下が利用可能です:

  • アカウント単位(企業単位)の管理
  • リターゲティング広告の配信
  • AIによる予測・分析機能

ULTIMATE

SELECTパッケージの全機能に加え、以下が含まれます:

  • 高度なオートメーション機能
  • サンドボックス環境(テスト環境での検証が可能)

ENTERPRISE

複数の事業部やブランドで、それぞれ個別のマーケティングを運用したい場合に最適なパッケージです。大規模企業や組織向けに設計されています。

Marketo(マルケト)の主要機能と特徴

マーケティング自動化の機能

マーケティングオートメーション機能では、顧客情報の収集・蓄積検索エンジン最適化(SEO)ツールを使って行います。

収集した情報をソーシャルメディアに取り込むことで、質の高いウェブサイトランディングページを作成することが可能になります。さらに、ソーシャルメディアを強化することで、顧客に的確な情報を提供でき、マーケティング活動に大きく貢献します。

各チャネルごとのマーケティング機能

この機能では、以下の5つのチャネルに対応したマーケティングを実現できます:

  • モバイルマーケティング
  • メールマーケティング
  • デジタル広告
  • ソーシャルマーケティング
  • Webパーソナライゼーション

企業ごとに異なる製品アピール方法に対応でき、デジタル広告メールDMソーシャルメディアを活用したマーケティング活動を柔軟に展開できます。Marketoでは、チャネルごとに分けた的確なマーケティングが可能です。

リードやアカウントの管理・分析機能

この機能では、会社ごとに設定したメッセージを配信し、その内容が適切だったかを測定・分析できます。

正確な測定結果を基に、メッセージの質を向上させることが可能です。また、従業員の業務の効果測定や、収益への貢献度の測定にも活用でき、収益以外の指標の評価にも役立ちます。

AIを活用した機能

AI機能では、過去と現在のデータを分析し、未来を予測します。そして、訪問者ごとに最適なコンテンツを自動表示することが可能です。

これにより、効果的なアプローチが実現し、訪問者が求めるコンテンツを探す時間を節約できます。

営業およびサポート機能

営業活動をサポートする機能であり、Marketoに蓄積されたデータを基に以下を実現します:

  • 見込み客の優先度を表示
  • 購入に繋がる顧客の行動を確認

適切なアプローチを通じて、生産性を向上させることが可能です。

Marketo(マルケト)の評価・口コミ

Marketoの良い口コミと悪い口コミなどを調べてみました。

『良い評判・口コミ』

  • 社内の業務改善にも活用可能
  • メール開封の検知が可能
  • 見込み客を優先度の高い順に対応できる
  • Salesforce、Slack、Zoom、Google Analyticsなど様々なツールと自動連携可能

Marketoは、単なるメール配信ツールに留まらず、社員の業務効果測定業務改善にも役立ちます。日々の業務改善とマーケティング活動を同時に向上させられる点は、一石二鳥のメリットです。

さらに、送付したメールの開封状況を検知できるため、開封済みの顧客から優先的にアプローチすることで、無駄なやり取りを削減できます。

『悪い評判・口コミ』

  • MAツール初心者には使いづらい
  • 担当者次第で解決が難しい場合がある

Marketoの使用経験がない初心者からは、使用例や具体的な操作手順が不足しているため、「分かりづらい」という声があります。社内にツールに慣れた人がいない場合、慣れるまでに時間がかかることや、活用できない機能が多くなる可能性も指摘されています。

また、疑問点を問い合わせで解決することは可能ですが、担当者の対応次第では明確な回答を得られない場合もあり、自力で解決する必要が生じることがあります。

Marketo(マルケト)を導入するメリット・デメリットとは

Marketo(マルケト)を導入するメリット

  • 効果的なアプローチの特定
    Marketoを導入することで、顧客情報などのデータが蓄積され、どのようなアプローチが契約に繋がりやすいかを把握しやすくなります。
  • ターゲットに合わせたマーケティングの実施
    多彩な機能を活用することで、企業が獲得したい顧客やその温度感に合わせたマーケティングが可能となります。

Marketo(マルケト)を導入するデメリット

  • 無料トライアル期間の不在
    Marketoには無料トライアル期間がないため、気軽に試すことができず、導入は慎重に検討する必要があります。
  • モバイル対応テンプレートの柔軟性の欠如
    モバイル版のメールテンプレートは柔軟性に欠け、きちんとしたものを作成するには、HTMLやCSSで細かく制御を設定する必要があります。

Marketo(マルケト)の導入に向いている企業とは?

『向いている会社』

  • 送付したメールが開封されたか把握したい会社
  • 業務フローの改善も目指している会社

Marketoでは、作成・送付したメールの開封状況を把握でき、開封済みの順に営業活動を進めることで、会話のきっかけを作り、見込み客の興味を引き出すことが可能です。

さらに、日々の業務データ(効率や利益率)が蓄積されるため、それらを基に業務フローを改善することもできます。

Marketo(マルケト)の導入に向いていない企業とは?

『不向きな会社』

  • メールを活用したマーケティング活動を行っていない会社
  • Marketoをどう活用したいかが不明確な会社

Marketoの特徴には、メールライティングページの作成メール開封状況を基にしたマーケティング活動があります。そのため、メールマーケティングを活用しない場合、機能を十分に活かせずコストに見合わない結果となる可能性があります。

また、具体的な活用目的が不明確な場合、参考となるマニュアル例が少ないため、効果的な解決策を見出せず、良いマーケティング活動が行えない可能性があります。

Marketo(マルケト)以外に活用できるMAツールとの比較

HubSpot Marketing Hub

hubspot

Marketing Hub」は、HubSpotが提供するマーケティングソフトウェアツールです。ランディングページ作成フォーム作成レポート表示など、マーケティングオートメーションに必要な機能を幅広く搭載しています。

料金プラン:

  • 無料版
  • Starter:月額5,400円~
  • Professional:月額96,000円~
  • Enterprise:月額384,000円~

HubSpot公式ページで確認する

Salesforce Pardot

salesforce paradot

Salesforce Pardotは、セールスフォース・ドットコムが提供するB to B向けマーケティングオートメーションツールです。Salesforceとの同期により、潜在顧客から受注までのマーケティング活動を一元管理できます。

料金プラン(プロスペクト数に上限あり):

  • Growth:月額150,000円
  • Plus:月額300,000円
  • Advanced:月額480,000円
  • Premium:月額1,800,000円

Salesforce Pardot公式ページで確認する

SHANON MARKETING PLATFORM

shanon

SHANON MARKETING PLATFORMは、株式会社シャノンが提供する国産マーケティングオートメーションです。Web行動履歴だけでなく、フォーラムの来場名刺交換といったオフラインでの顧客接点も紐付けて管理できます。

料金プラン:非公開(要問合せ)

SHANON公式ページで確認する

SATORI

satori

SATORIは、メールアドレスが不明の匿名リードにもアプローチ・育成ができる点が特長です。日本のビジネススタイルに合った馴染みやすいUIも評価されています。

料金プラン:

  • 初期費用:300,000円
  • 月額利用料:148,000円(従量課金・有料オプションあり)

SATORI公式ページで確認する

LIST FINDER

list finder

LIST FINDERは、法人営業に特化した国産MAツールで、特にメール配信機能に定評があります。導入後6ヶ月間の1,000枚の名刺データ化無料サービスなど、ユニークなサポートも特徴です。

料金プラン:

  • ライト:月額39,800円
  • スタンダード:月額59,800円
  • プレミアム:月額79,800円

LIST FINDER公式ページで確認する

最後に

年間約200万円の利用料がかかるマルケトですが、マーケティング専用プラットフォームとして評価すると、経営戦略に基づいた包括的なマーケティングの設計・運用が可能で、より大きな成果を期待できるツールといえます。そのため、組織全体でマーケティングを強化したい企業には最適な選択肢ではないでしょうか。

また、「どのMAツールを選べばよいか分からない…」や「MAツールを本当に活用できるか不安」と感じている場合は、プロに相談することをおすすめします。専門的な知見を持つプロが、貴社のMA導入をしっかりとサポートしてくれるでしょう。

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