目次
- 1 インサイドセールスとは何か?
- 2 テレアポとは何か?
- 3 インサイドセールスとテレアポの5つの主な違い
- 3.1 活動の目的
- 3.2 成果を測る指標
- 3.3 活動に要する時間
- 3.4 他部署との連携
- 3.5 配置人材の違い
- 4 インサイドセールスとテレアポの役割の違いと分担
- 4.1 アポの質を重視するならインサイドセールス
- 4.2 アポの量を重視するならテレアポ
- 5 インサイドセールスとテレアポを混同した際に起こる問題
- 5.1 指標設定のミスで迷惑電話になるリスクも…
- 5.2 指標設定が誤っている場合の改善策
- 5.3 ヒアリング不足が原因で課題が発生
- 5.4 ヒアリングが不十分な場合の対処法
- 6 インサイドセールスとテレアポを混同しないための工夫
- 6.1 アポイント獲得数だけを目標にしない
- 6.2 トークスクリプトの内容を最適化する
- 6.3 適切な成果指標を設定する
- 7 インサイドセールスの成功事例:Sansan株式会社のケース
- 8 インサイドセールスを効率的に進めるための5つのコツ
- 8.1 ターゲットを明確に設定する
- 8.2 情報管理を徹底する
- 8.3 レスポンスの迅速化を図る
- 8.4 対応ルールを策定する
- 8.5 ノウハウを社内に蓄積する
- 9 最後に
営業力を向上させる際の課題の一つは、自社の商品が「インサイドセールスとテレアポのどちらに適しているか」を見極めることです。インサイドセールスとテレアポの主な違いには、目的、必要とされる時間、適した商品などがあります。これらの違いを理解し、自社の商品に最適な手法を採用しなければ、営業効果は期待できません。
この記事では、インサイドセールスとテレアポの違いを明確に説明し、どちらの手法が自社の商品に合うかの判断がしやすくなるようにします。最後までご覧いただければ、適切な選択が可能になるでしょう。
インサイドセールスとは何か?
インサイドセールスは、以下の非対面の手段を使って営業を進める方法です。
- 電話
- メール
- Web会議システム
これらの手段を通じて顧客にアプローチし、リードナーチャリングを行った後、アポイントを取得してフィールドセールスに引き継ぎます。このフィールドセールスは、直接商談やクロージングを実施する従来の営業手法です。
インサイドセールスとフィールドセールスは役割が異なるため、より効率的な営業活動が可能になります。
テレアポとは何か?
「テレアポ」とは、「テレフォン・アポイントメント(telephone appointment)」の略で、電話を使用してアポイントメント(アポ取り)を設定する活動を指します。また、「テレアポ」という言葉は「テレフォンアポインター」の略としても使用されています。ここで「テレフォンアポインター」とは、営業電話をかける仕事を指し、一般的に「テレアポ」と言われる場合、この役割を意味しています。
テレフォンアポインターの主な業務内容は以下の通りです:
- リストに沿って見込み客に直接電話をかける(アウトバウンド)
- 自社のプロダクトの購入を促す
テレフォンアポインターの主な目的はアポイントメントを獲得することであり、リードナーチャリングは行われません。
インサイドセールスとテレアポの5つの主な違い
インサイドセールスとテレアポの間にはいくつかの違いがあります。
インサイドセールスとテレアポの役割の違いと分担
アポの質を重視するならインサイドセールス
見込み客の育成から販売への移行を図りたい場合は、インサイドセールスの活用が推奨されます。 定期的な連絡を保ちながら、ヒアリングを通じて顧客のニーズに合った情報を提供し続けることが重要です。
顧客の関心が高まったタイミングでアポイントの提案を行い、商談の機会を設定します。
時間をかけて見込み客を育て、最終的に販売につなげる戦略を採りましょう。
アポの量を重視するならテレアポ
多くのアポイントを獲得し商談につなげたい場合は、テレアポの活用が適しています。 テレアポを利用する際には、アポイントの質よりも量が求められます。
直接的な商談へと進む機会をできるだけ多く確保することが目的です。
多数のアポイント獲得を目指すなら、テレアポを通じてその目標を達成しましょう。
インサイドセールスとテレアポを混同した際に起こる問題
インサイドセールスがテレアポと混同された際に生じる失敗例について説明します。多くの企業が市場の変化に応じてインサイドセールスを導入しますが、管理者や責任者の誤解により、実際にはテレアポ部隊として機能してしまうケースが見られます。その理由と対策を紹介します。
指標設定のミスで迷惑電話になるリスクも…
インサイドセールス部門での指標がアポ獲得件数やコール数、商談数などの数値に重点を置かれることがあります。これにより、チームはインサイドセールスの本質を見失い、量に注力し過ぎることで質の低下が生じます。最終的には、質の低いアポや商談によりフィールドセールスが非効率な業務を強いられ、顧客にとっても迷惑な営業電話となるリスクがあります。
指標設定が誤っている場合の改善策
誤った指標設定を避けるためには、アポ数や行動数だけでなく、見込み度を段階的に評価する指標を導入することが効果的です。たとえば、「潜在層→顕在化→アポ見込み→アポ獲得」といったステージを設け、各段階での顧客の進展を評価することが推奨されます。これにより、質の高いリードナーチャリングが可能となります。
ヒアリング不足が原因で課題が発生
テレアポと同一視されがちな部署では、適切なヒアリングが行えていないことがあります。多くの場合、クローズドクエスチョンに依存したトークスクリプトが使用され、顧客の真のニーズや課題を引き出せていません。
ヒアリングが不十分な場合の対処法
効果的なヒアリングを実施するためには、オープンクエスチョンを積極的に使用することが重要です。例えば、「どのような課題をお持ちですか?」や「当社の製品にどのような期待をしていますか?」といった質問を通じて、顧客から豊富な情報を得ることができます。また、「BANT情報」を収集することで、顧客の購入意欲や可能性をより正確に評価できます。
このようなアプローチにより、インサイドセールスが本来の役割を果たし、テレアポとの適切な役割分担を明確にすることが重要です。
インサイドセールスとテレアポを混同しないための工夫
アポイント獲得数だけを目標にしない
アポ獲得数だけでなく、見込み客の育成を評価できる指標を設定し、より質の高い営業活動を促します。
トークスクリプトの内容を最適化する
顧客の課題を効果的に引き出せるよう、「どう思いますか?」といったオープンクエスチョンを含むトークスクリプトに改善しましょう。
適切な成果指標を設定する
アポ獲得数だけでなく、見込み客の育成を評価できる指標を設定し、より質の高い営業活動を促します。
インサイドセールスの成功事例:Sansan株式会社のケース
インサイドセールスを効率的に進めるための5つのコツ
インサイドセールスを導入しても、効果的な運用がなければその利益を最大限に引き出すことはできません。成功にはいくつかの運用ポイントがあります。以下に「インサイドセールスで成果を出すための運用ポイント」を紹介します。
最後に
インサイドセールスとテレアポは、目的や必要な時間、他の要素でも大きく異なります。インサイドセールスでは他の部署との連携が求められるのに対し、テレアポはほとんど他部署と関わりを持ちません。
インサイドセールスを採用する際には、適切に管理しないとテレアポのようになってしまう可能性があります。インサイドセールスをテレアポに変質させないためには、KPIの設定が極めて重要です。
SFA、CRM、MAツールを活用して、インサイドセールスを効率的に運用することが推奨されます。