マーケティングリードの重要性を解説!効率的な見込み客管理で売上アップ

新しい顧客を獲得するために、マーケティングと営業の両方で重要な概念となるのが「リード」です。リードは様々な分野で使われる言葉であり、定義や種類の理解が曖昧な方も多いのではないでしょうか。

本記事ではマーケティングと営業におけるそれぞれのリードの定義の紹介から始め、分類やリード獲得から成約に至るまでのプロセスについて詳しく解説します。さらに、効率的にリードをとるためのツールについても紹介します。

リードとは見込み顧客のこと

「リード」とは、マーケティング用語で「見込み客」を指します。これは、自社や提供する製品・サービスに興味を持ち、将来的に顧客になる可能性を秘めた人や企業を意味します。ただし、リードと呼ぶためには、何らかの接点があり、アプローチ可能な状態であることが条件となります。

ただし、リードの定義は企業や部署ごとに異なる場合があるため注意が必要です。部署間でリードの解釈が統一されていないと、意思疎通がスムーズに進まず、業務に支障をきたす可能性があります。

シリウスディシジョンスによるマーケティングにおけるリードの分類

リードの分類方法にはいくつかのアプローチがありますが、ここではアメリカの調査会社シリウスディシジョンズによる分類方法について解説します。

MQL(Marketing Qualified Lead)

MQLは「Marketing Qualified Lead」の略で、マーケティング担当が対応する段階のリードを指します。この段階では、提供する商品やサービスに関心を示している人物を精査し、競合や対象外となるリードを除外するプロセスが行われます。
マーケティング担当がリードを育成し、営業担当に引き継げる状態にまで仕上げることが目的です。

SQL(Sales Qualified Lead)

SQLは「Sales Qualified Lead」の略で、営業担当が対応する段階のリードを指します。このリードは、以下のように具体的な導入の検討段階にあり、購入の意思やスケジュールが固まっている状態であることが特徴です。

SQLはさらに以下の2つに分類されます。

SAL(Sales Accepted Lead)

SALは「Sales Accepted Lead」の略で、マーケティング担当から営業担当に引き継がれたリードを指します。
この段階では、マーケティング担当がリードの商品・サービスへのニーズを明確化し、実際に営業活動が必要な状況になったものです。スケジュール調整が行われた上で営業担当に渡されます。

SGL(Sales Generated Lead)

SGLは「Sales Generated Lead」の略で、営業担当が直接リードを抽出し対応するケースを指します。ここでは、営業担当が自らニーズを聞き出し、営業活動を行います。この方法は、マーケティング担当が関与せず、従来の営業活動の中で行われてきたアプローチとして知られています。

マッキンゼーによるマーケティングにおけるリードの分類

アメリカの大手コンサルティング会社マッキンゼーによるリードの分類方法を以下に解説します。この方法は、リードを段階的に理解し、適切なアプローチを行うためのフレームワークです。

認知(Awareness)

認知とは、商品やサービスについて知っている・認識した段階を指します。この段階では、Webサイトやセミナーなどを通じて、リードに興味を持ってもらえる機会を作ることが重要です。

親しみ(Familiarity)

親しみとは、商品やサービスに対して親近感を持っている段階です。リードが問い合わせをしたり、資料請求を行ったりすることで、興味を示しているリードを抽出します。ここで接触することで、商品やサービスへの親しみを深めます。

検討(Consideration)

検討とは、リードが商品やサービスの購入を真剣に考え始めている段階です。この段階では、実際にリードと会い、商品やサービスの詳細を説明するなどの営業活動を開始します。

購入(Purchase)

購入とは、リードが認知や検討の段階を経て、商品やサービスを実際に購入した状態を指します。ただし、ここで終わりではなく、購入後も継続的な対応を行うことで、次の「ファン」の段階へとつなげることが大切です。

ファン(Loyalty)

ファンとは、商品やサービスを実際に購入・使用した結果、その商品やサービスの熱心な支持者になった段階です。この段階では、高評価や口コミなどを通じて新たなリードの獲得が期待できます。そのため、購入後のフォローや関係性の構築が不可欠です。

マーケティングにおけるリード獲得から成約までの流れ

リードジェネレーション(見込み客の獲得)

リードジェネレーションとは、見込み客やその情報を獲得する施策を指します。この施策には、大きく分けて以下のアウトバウンド型インバウンド型の2つがあります。

アウトバウンド型

  • 企業側から見込み客に直接アプローチする方法です。
  • 主な手法:広告出稿、セミナー開催、展示会、Web広告、雑誌広告など。
  • 購買意欲が高くないリードも含まれる場合がありますが、将来的な顧客として育成できる可能性があります。

インバウンド型

  • 見込み客が自発的にアプローチしてくる方法です。
  • 主な手法:Webサイト、SNS、コンテンツマーケティング、ブログなど。
  • 購買意欲が高い「ホットリード」を含む場合が多く、見込み客がスムーズに問い合わせを行える環境を整えることが重要です。

リードナーチャリング(見込み客の育成)

リードナーチャリングとは、リードジェネレーションで得られた見込み客をより有望な見込み客に育て上げる施策を指します。
この段階では、購買意欲が低いリードに対して適切なコミュニケーションを続け、購買意欲を高めていくことが目的です。

具体的な施策例

  • ブログやSNSの活用:見込み客に役立つ情報を提供。
  • メルマガ配信:限定イベント案内や商品のメリットを伝える。
  • キャンペーンの実施:商品購入をイメージさせる。

リードナーチャリングを通じて、リードの検討度を高め、商談へとつなげる準備を行います

リードクオリフィケーション(見込み客の絞り込み)

リードクオリフィケーションとは、商談につながりそうな高い確度と質を持つ見込み客を選別し、営業に引き継ぐプロセスです。
この段階では、以下のような手法でリードを評価・選別します。

選別方法

  • スコアリング:Webサイトの問い合わせ、メルマガのリンククリックなどの行動に基づき、リードにスコアを付けて受注確度を可視化します。
  • 条件設定:特定の条件に基づいて、商談につながる可能性の高いリードを抽出。
  • 営業連携:インサイドセールスと協力して、選別したリードを営業チームに引き継ぎます。

リードクオリフィケーションを適切に行うことで、営業活動の効率を大幅に向上させることが可能です。

リードマーケティングを行う上で重要なポイント4つ

リードマーケティングを成功させるために、次のポイントに留意しましょう。

1. 収集した顧客情報は一元化して管理する
2. リードの持つ課題を理解しておく
3. 「営業部門が求めるリードの情報」を把握しておく
4. 継続的なナーチャリングシナリオを設計する

それぞれのポイントを説明します。

収集した顧客情報は一元化して管理する

収集した顧客情報は一元化して管理します。一元化すると顧客の関わりの確度やニーズをまとめて把握しやすくなるため、より効率的な営業に結び付けられます。

リードの持つ課題を理解しておく

リード獲得数が増加すると、確度の高くないリードの数も増える可能性があります。リードのもつ課題を理解しておくことで、効率的な営業を行えるようになるでしょう。

マーケティング部門ではリードを獲得して、案件化しやすい状態で営業に引き継ぐ必要がありますが、法人営業では顧客を獲得していくために比較的長い時間を要します。

実際、BtoB企業のマーケティング活動では、リードジェネレーション施策から獲得したリードを営業でフォローをしたとしても、直近で案件化できるのは15%くらいで、ほとんどのリードは短期間での案件化は難しいとのデータがあるそうです。

一方で、フォローしなかったリードの80%は、2年以内に競合から製品・サービスを購入しているという調査結果もあります。リードの課題を正確に把握し、営業効率を高めましょう。

「営業部門が求めるリードの情報」を把握しておく

営業部門がどのようなリード情報を求めているのかを正確に把握し、クロージングにつなげやすい形で引き継ぐことが必要です。少なくともリードナーチャリングを完了させておくと、営業の展開がスムーズに進みます。

継続的なナーチャリングシナリオを設計する

獲得したリードが数ヵ月してから商談につながる可能性もあります。このようなケースも見据えて、継続的なリードナーチャリングを実施しましょう。

例えば、リードが入手した情報ごとに次に送る情報を決め、クロージングにつなげていきます。実際に購買まで至った顧客のカスタマージャーニーを参考に、有効なナーチャリングシナリオを作成しましょう。

リード獲得にはMAツール導入が効果的

効率的な営業を行うには、リードを獲得し、有望な顧客へと育てるプロセスが欠かせません。そのためには、セミナー開催やWebサイトの充実など、さまざまな施策を通じてリードを獲得する必要があります。特にBtoBマーケティングにおいては、蓄積されたノウハウやスキル、リソースの確保が成功の鍵となります。

GENNE株式会社では、HubSpotやSalesforceなどのMAツールの導入運用サポートを行っております。導入を検討されている方、MAについて詳しく知りたい方は是非弊社に一度お問い合わせください!

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