成功事例から学ぶ!ビジネスマッチングを活用した3つの成功事例

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ビジネスマッチングとは?

ビジネスマッチングとは、2つの企業同士がお互いに適したビジネスパートナーを見つけるためのプロセスやサービスを指します。

このアプローチは、需要と供給の調整を通じて、仕事を依頼したい企業と仕事を受注したい企業の間で双方に利益をもたらすWin-Winの関係を築くことを目的としています。

例えば、以下のようにコンテンツ作成をしたいけどスキルやノウハウが不足している企業が、コンテンツ作成の案件を受けたいと思っている企業と出会えるようになります。

依頼したい企業受注したい企業
自社のオウンドメディア用に記事を書いてもらいたいライティングのスキルを活かしてコンテンツ作成の仕事を受注したい

ビジネスマッチングは、インターネット上で展開されるサービスも増加しており、企業同士がお互いに適した取引先やビジネスパートナーを見つけやすくする手段として活用されています。この概念は、恋愛や結婚におけるマッチングアプリと同様の仕組みをビジネスに応用したものと考えられます。

ビジネスマッチングにおける2つの種類

問題解決型:ビジネスマッチングサイト

ビジネスマッチングサイトは、ビジネス上のニーズや課題を解決することを主眼においたプラットフォームです。

企業や個人が特定のビジネス目的やプロジェクトに関する情報を共有し、相互に協力し合うことを可能にします。ユーザーは専門的なスキルやサービス提供の需要と供給を探し、問題解決やプロジェクト推進のために連携します。例えば、プロジェクトのパートナー募集や特定の業務をアウトソースするためのマッチングが行われます。

出会い型:ビジネスマッチングアプリ

ビジネスマッチングアプリは、ビジネスの出会いやネットワーキングを促進することを目的としたプラットフォームです。

主にスマートフォンやタブレットを活用し、ビジネスイベントやセミナーなどでの出会いを効果的にサポートします。このアプリは、プロフェッショナルネットワーキングやビジネスイベント参加者同士を結びつけ、新しいビジネスチャンスや協力関係を築くことを目指します。ユーザーは自身のプロフィールやビジネスニーズをアプリ上で共有し、共通の関心事を持つ他のビジネスプロフェッショナルとつながります。

ビジネスマッチングを利用する4つのメリット

ビジネスマッチングを活用するメリットは以下の4つです。

  • クライアントを効率よく探せる
  • 最先端の技術ノウハウを吸収できる
  • 協業企業のブランド力を借りれる
  • 他社や業界に対する理解が深まる

クライアントを効率よく探せる

ビジネスマッチングの最大のメリットは、クライアントや取引先企業を効率的に見つけられる点にあります。

ビジネスマッチングを利用することで、多岐にわたる企業の中から自社の事業に適したビジネスパートナーを迅速かつ効果的に見つけることが可能です。特にスタートアップやベンチャー企業のように、まだ顧客関係やビジネスのネットワークが十分でない場合には、ビジネスマッチングがクライアントや取引先企業を見つける有益な方法です。

最先端の技術ノウハウを吸収できる

ビジネスマッチングで企業同士がマッチングすると、自社が持っていない技術やノウハウを補完することができます。

例えば、システム企業において、「必要なプログラミング言語のエンジニアが不足している」、「保守管理を担当できる人材が不在である」など、業務におけるノウハウに関する課題が生じることがよくあります。

こうした問題に対処するためには、アウトソーシング(外注)を行える適切な企業との協力関係を持つことが大切です。その際、ビジネスマッチングを活用することで、自社の課題に適したパートナー企業を見つけることが手軽に行えます。

協業企業のブランド力を借りれる

ビジネスマッチングを通じて有名企業と協業した場合、その有名企業が持つブランド力を効果的に活用することができます。これは、有名企業のブランド力を借りて自社の事業を強化する、いわゆる「人の褌で相撲をとる」ような効果を生むことがあります。この戦略は、事業の促進や新規顧客の獲得において非常に有益な方法です。

有名企業との協業によって、自社もまたその企業の知名度や信頼性を借りて市場に浸透しやすくなり、新規ビジネスの展開や製品の売り込みがスムーズに進むでしょう。有名企業のブランド力を活かすことで、競争激しい市場での差別化や成功に一歩近づくことが期待できます。

他社や業界に対する理解が深まる

企業同士が繋がりを持つと、「他社の製品」や「所有している技術やノウハウ」などを容易に把握できます。同業他社の技術やサービスの詳細を理解することで、新商品や新サービスを開発する際に他社との差別化しやすくなります。ビジネスマッチングは、「ビジネスパートナーを見つける」だけでなく、競合他社の情報を把握する上でも非常に有効な手段です。

他社の製品や技術、ノウハウを知ることで、市場動向やトレンドを把握しやすくなります。これにより、自社のビジネス戦略や製品戦略を検討し、市場での競争力を向上させる方針を立てることが可能です。競合他社の情報を的確に取得することは、戦略の立案やビジネスの展開において重要な要素となります。

ビジネスマッチングを利用する2つのデメリット

一方で、ビジネスマッチングにもデメリットがあります。

  • ビジネスパートナーが必ず見つかるわけではない
  • ビジネスマッチングはあくまで「機会」を生み出すのみ

ビジネスパートナーが必ず見つかるわけではない

たとえビジネスマッチングを利用したとしても、必ずしも目的通りのクライアントや取引先企業が見つかるとは限りません。冒頭で述べた通り、ビジネスマッチングは「双方でWin-Winの関係を構築する」のが目的です。そのため、一方だけが有利となるような条件では、マッチングも成功しにくいのです。

ビジネスマッチングはお互いに利益をもたらす協力関係を築くことが求められるため、一方が不利益を被るような条件ではマッチングできないでしょう。成功の鍵は相互のニーズや期待を理解し、お互いにとって有益な条件を持つことです。適切なビジネスパートナーを見つけるためには、相手の事業や価値観を理解し、共通の目標に向かって協力できるポイントを見つけることが肝要です。

ビジネスマッチングはあくまで「機会」を生み出すのみ

理想のビジネスパートナーが見つかりやすいといっても、ビジネスマッチングの役目は、あくまで企業と企業を繋げるサポートを行うことです。企業同士で「良い取引を行えるかどうか」、「円滑な関係を築けるかどうか」に関しては、個々の企業努力によって実現するしかありません。よって、ビジネスマッチングは単なる「きっかけ」と考え、企業同士で交渉や業務提携を重ねながら、ビジネスパートナーとして良い関係を築かなければなりません。

ビジネスマッチングは初期段階のサポートであり、その後の努力と交渉が本格的なビジネスパートナーシップの構築につながります。

ビジネスマッチングの具体的な流れ

ビジネスマッチング

希望の案件を探して企業に問合せをする方法

ビジネスマッチングサービスでは、企業ごとに「事業内容」や「所有技術・ノウハウ」、「具体的な実績」など詳しく掲載されています

外部に仕事を依頼する場合は、登録企業の情報を注意深く確認し、ビジネスパートナーになり得る企業を見つけましょう。気になる企業が見つかったら、マッチングサービスを通じて直接問い合わせを行います。企業によっては、外部向けの資料や公式ホームページのURLなどを掲載しているので、仕事を依頼する際に活用しましょう。

自社の情報を登録し企業からの問合せを待つ方法

逆に「仕事を受注したい企業」は、自社の企業情報をビジネスマッチングサービスに掲載しましょう。事業内容や所有技術・ノウハウ、具体的な実績などをアピールすることで、仕事を依頼したい企業からの直接問い合わせを受けることが増えます。

企業情報を掲載するには、ウェブ上で簡単な登録手続きが必要ですが、ビジネスチャンスを広げるためには最適な方法と言えるでしょう。

ビジネスマッチングサービス活用例3選

株式会社エイチ・アイ・エス

法人営業の領域において、新しいサービスの開発と拡充に力を注いでいるのが、株式会社エイチ・アイ・エスです。同社は、出張支援サービスを含む多岐にわたるサービスを提供し、その多様なサービス展開を進めています。

同社はBiz-Createというビジネスマッチングサイトを活用し、顧客開拓を行いました。すると、サイトに情報を掲載しただけで8件のマッチングが成立しました。従来の新規開拓のテレアポにおいては、1,000件のアプローチに対してお客様に会える確率が約5件程度であり、この実績は約1,500件のテレアポと同等の価値があると評価されています。

出典:「株式会社エイチ・アイ・エス|活用事例紹介」https://biz-create-service.jp/asset/case_study/case_study_2021052803.html

Biz-Createのサイトはこちら:https://biz-create-service.jp/#/SSTP0101 

Cake.jp

日本最大級のケーキ専門マーケットプレイス「Cake.jp」を運営する株式会社Cake.jp(旧・株式会社FRASHPARK)は、ネットでもケーキを買えるという企業のサービスを広めるべく、ビジネスマッチングサイトAUBAに登録しました

AUBAを通じて、千株式会社という、幼稚園・保育園向けに写真サービスを提供している会社とマッチし、共同で事業を行っています。具体的には、先株式会社の行なっている、幼稚園・保育園で行われる運動会や卒園式などのイベントをプロのカメラマンが撮影し、その写真をご両親がオンライン上で購入できるというサービスに、「お子さんの成長の節目にケーキはいかがですか?」というプロモーションを加えて親世代にアプローチをするという取り組みです。

反応は非常に好評だそうです。主要なターゲット層は、子供を持つ親世代ですが、特に小さなお子さんを抱えるお母さんたちにとって、ケーキの需要が非常に高まっています。具体的には、「Cake.jp」では1歳から10歳までの誕生日ケーキが特によく売れているそうです。

出典:eiicon共同事業「CASE11 | わずか1年で2社との共創を実現!ケーキ販売のゲームチェンジャー「Cake.jp」に聞く、AUBA活用の極意」https://corp.eiicon.net/case/case11

Aubaのサイトはこちら:https://auba.eiicon.net/

株式会社LIFULL

株式会社LIFULLは、国内最大級の不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S(ライフル ホームズ)」を運営する企業です。

同会社は、企業内において、現場部門における発注業務においていくつかの課題が時発生していました。まず、価格の妥当性チェックなどにおいて、現場部門での発注業務負担が増加していました。また、発注担当者の要件整理においては、知見や情報の不足が障害となり、Web検索でも条件に合う企業になかなか出会えない状況がありました。

これらの課題に対処すべく、まず、現場部門の発注業務の一部を事業統括部が担当する体制に変更し、業務の効率化を図りました。また企業探しにおいては、ビジネスマッチングサービスPRONIアイミツを積極的に活用し、掲載企業の実績や参考事例から必要な情報を的確に収集することに注力しました。さらに、コンシェルジュからの定期的なサポートを導入し、要件整理や情報収集において発注担当者をサポートする体制を整えました。

この取り組みにより、企業探しにかかる時間が約5分の1に削減され、比較検討する企業の数が増加しました。また、現場部門の関係者の約9割以上が、事業統括部の今回の支援に満足しているという肯定的な回答を得ることができました。これにより、業務の効率向上と従業員の満足度向上が実現され、企業内プロセスがよりスムーズに運営されるようになりました。

出典:「現場部門が「コア業務」に集中できる、発注支援を実現するために」https://imitsu.jp/case-studies/1

PRONIアイミツのサイトはこちら:https://imitsu.jp/

最後に

今回は、ビジネスマッチングとはから、ビジネスマッチングを利用した活用成功例を3つ紹介しました。

ビジネスマッチングは、ビジネス環境において相互のニーズをマッチングさせ、新たなビジネス機会を創出するための効果的なツールです。これを活用した成功事例を紹介しましたが、これらは単なる例に過ぎません。ビジネスマッチングは、業界や規模を問わず、さまざまなシーンで効果を発揮します。

企業がビジネスマッチングを上手に取り入れることで、効率的なリソース活用や新しい提携パートナーシップを構築することができます。今後も変化するビジネス環境に対応し、イノベーションを促進するためには、積極的なビジネスマッチングの導入が不可欠です。成功事例から学びつつ、柔軟かつ創造的な発想でビジネスマッチングを展開することで、新たな成果と未来の可能性が広がることでしょう。