Salesforce

Salesforceは高い?その理由と高額費用に見合う3つの活用方法を紹介!

CRMやSFAの導入を考える際、セールスフォース(Salesforce)は必ずと言っていいほど選択肢に挙がります。

今では、営業スタッフだけでなく、マーケティング、カスタマーサクセス、さらには経営層にも広く認知されているツールです。一方で、「操作が難しい」「費用が高い」「効果が感じられない」という懸念や否定的な声も散見されます。

「世界トップクラスのCRM」とされるsalesforceの導入例、費用の精算、費用対効果を得るため方法、実際にどのような企業が最も恩恵を受けるのか、詳細に掘り下げていきます。

Salesforceとは

Salesforceは、世界中の15万社以上の企業に導入されているアメリカの企業で、顧客関係管理(CRM)ツールとして有名なSales Cloudを提供しています。

同社の主要なCRM/SFAツールであるSales Cloudに対して、「営業部門専用では?」や「大企業向けでは?」、「多機能で使いにくいのでは?」といった誤解がありますが、実際には企業の規模や業界に関わらず、カスタマイズして利用することができます。

料金はユーザー1人あたり、月額3,000円から始められるプランから、多機能アクセスと無制限サポートが可能な月額36,000円のプラン、さらにパフォーマンス管理や人材育成、Slackとの連携、外部データとの統合を可能にする月額60,000円のプランまで、多岐にわたっています。このように幅広いプランがあり、各企業がニーズに合った選択が可能です。

さらに、人工知能「Einstein」を搭載しており、顧客の行動予測や次のアクションの提案を行い、スタッフの生産性向上と顧客満足度の向上を支援します。

また、CRM/SFAシステムの中でも特に高いセキュリティを誇り、クラウドベースのため年4回のアップデートをSalesforceが自動で行う点も評価されています。

日本国内では、製造業から金融業、美容クリニックに至るまで、さまざまな規模の企業がSales Cloudを導入しており、ビジネスの支援を行っています。

さらに、内閣官房や静岡県などの公的機関でもSales Cloudが使用されています。

Sales Cloudの主要な9つの機能

ここではSales Cloudに実装されている主要な9つの機能について詳しく説明します。

  • 顧客管理: この機能により、企業の顧客データベースを一元化し、顧客情報、面談や電話などの活動履歴、取引先担当者の詳細、および社内での取引先に関するコミュニケーション記録を管理できます。
  • 案件管理: 各案件の売上見込み、競合他社の情報、案件の進行状況など、重要な案件情報を把握でき、営業戦略の策定に役立ちます。
  • 見込み客管理: リードの動向を追跡し、マーケティングキャンペーンからのリードソース、最新の連絡先情報、その他関連性の高い詳細データを管理します。
  • レポートとダッシュボード: 営業成績だけでなく、会社全体の業績をリアルタイムで把握し、分析するためのレポートと視覚的ダッシュボードを提供します。
  • モバイル: モバイルデバイスを通じて、契約状況の確認、顧客対応、マーケティングキャンペーンの進行状況など、重要な業務を場所を選ばずに行うことができます。
  • 売上予測: 売上予測をリアルタイムで表示し、個々の担当者や特定の期間、集計値に基づいて簡単に調整する機能を提供します。
  • メールの連携: Microsoft OutlookやGoogle Gmailなどのメールシステムとの連携により、顧客とのコミュニケーションをCRMシステム内で一元管理できます。
  • ワークフローと承認: 様々な業務プロセスを自動化することで、効率的な業務フローを実現します。例えば、案件の金額が一定額を超えた場合に自動でアラートを送る、フェーズの変更時にタスクを自動割り当てるなどが可能です。
  • ファイルの同期と共有: チームメンバー間でファイルを簡単に共有し、リアルタイムでの共同作業を促進します。

Sales cloudの料金表

Sales cloudの料金設定は以下のようになっています。

プラン名 料金(円/ユーザー/月) 備考
Starter 3,000 10名までの利用可能
Professional 9,600
Enterprise 19,800 最も利用されているプラン
Unlimited 39,600

Professionalプラン以上ではユーザー数に上限が設けられていないため、多くのユーザーでの利用が可能です。これにより、中規模から大規模な企業でも柔軟に対応することができます。

Sales Cloudの初期構築例と費用

ここではよくあるSalesforceの利用例として顧客管理、案件管理をする程で導入費用を計算していきます。

構築する内容は以下を想定しています。

カテゴリー 特徴
導入ライセンス Salesforce Cloud Enterprise Edition (30ライセンス)
構築範囲 リード, 取引先, 取引先責任者, 商談, 見積書
その他 機能調査, アプリケーション設定, テスト (Sandboxからのリリース作業), 契約, 商談受注, 商談登録, レポート・ダッシュボード

Salesforceの導入とカスタマイズを行う際、自社でオリジナルの開発を考慮する場合、フリーランスまたは企業への外部発注が一般的な選択肢です。ここでは、両者のコストを詳細に比較し、どちらがコスト効率が良いかを検討します。

フリーランスによる開発

フリーランスに発注した場合の開発コストは約450万円です

これは、フリーランスエンジニア1名が準委任契約の下でコーディングとノンコーディングの両方を行う場合の計算です。ここでは、エンジニアの単価を100万円と設定し、プロジェクト全体の期間を約4.5ヶ月と見積もっています。

しかし、この作業をより短期間で完了させたい場合は、複数のフリーランスを組み合わせてプロジェクトを進行することが考えられますが、その場合、追加のプロジェクト管理費用が必要となり、総費用はさらに増加します。

企業への外注

一方、企業に開発を依頼した場合の費用は535万円程度かかります。

企業に依頼する場合、プロジェクトチームは通常、プロジェクトマネージャーコーディング担当エンジニア、そしてノンコーディング担当エンジニアの3人で構成されます。この体制であれば、プロジェクトの期間を最短2ヶ月で完了することが可能です。

見積もりに関しては、プロジェクトマネージャーの月額67万円(1/3稼働で計135万円)、コーディングエンジニアの月額120万円、ノンコーディングエンジニアの月額80万円として計算します。この結果、最終的なSalesforce構築費用はこれらの費用を基に算出されます。

チームメンバー 役割 月単価 プロジェクト期間 合計費用
プロジェクトマネージャー(兼務) 管理・調整 67万円 2ヶ月の1/3 135万円
コーディング担当エンジニア コーディング作業 120万円 2ヶ月 240万円
ノンコーディング担当エンジニア 設定作業 80万円 2ヶ月 160万円

合計費用: 535万円

結論として、フリーランスに依頼、企業に外注するにしても、このようなSalesforce開発の場合は500万円以上と考えてください。

エンジニアの年収や月単価を基に、プロジェクトの規模に応じて600万円(3ヶ月)から1200万円(6ヶ月)の間で費用が変動することを想定してください。

なぜSales Cloudの料金が高く感じるのか?

Sales Cloudを活用するメリットが明確ではないため

Sales Cloudの料金が高いかどうかは、投資対効果で評価されることになります。

ただし、CRMサービスは導入してすぐに効果を感じるまでには一定の時間がかかることがあります。そのため、導入前にSales Cloudを利用する明確なメリットが理解されていない場合、単純に月額料金が高く感じることがあります。

投資対効果を計算する際には、月額料金とユーザー数を考慮し、どれだけの業務効率化や生産性向上が期待できるかを評価する必要があります。

Sales Cloudを使用して、たとえ少数の機能しか使わなくても、もしくは多岐にわたる機能をフルに活用しても、月額料金は変わりません。投資対効果を高めるためには、ツールを効果的に使いこなすことが重要です。

また、たとえ少数の機能の使用であっても、それが月額料金分の価値を提供してくれるならば、高い投資対効果があると言えるでしょう。

導入時のカスタマイズ費用がかかるため

Salesforceはクラウドサービスのため、当初の評判では初期投資が不要で低コストで導入可能とされていましたが、使用を続けるとランニングコストが発生し、さらに最近では無料のSFA製品や機能を限定した競合製品が増えています。

Sales Cloudはノンカスタマイズで簡単に導入できることが推奨されており、初期の追加費用が不要だとされていますが、実際にはほとんどの企業が標準構成をそのまま使用することは少なく、カスタマイズに伴う追加の開発作業が必要になることが多いです。これは多くの口コミからも支持されています。

さらに、カスタマイズには一定のプログラム設定が必要であり、Sales Cloudを完全に活用するためには、経験豊富な管理者やITスキルが高いスタッフが必要になる場合があり、それが困難な場合は全機能を利用するのが難しいこともあります。

Salesforceの導入が向いている企業

規模が大きい大企業やグローバル企業

大規模な企業やグローバル企業では、複数の地域や国に拠点を持ち、多様な言語と文化の中でビジネスを展開しています。これらの企業では、異なる事業所が多岐にわたるため、統一されたシステムで情報を一元管理する必要があります。

Salesforceは多言語対応が可能で、各国の言語に適応する機能を備えているため、国際的な業務をスムーズに行うのに適しています。これにより、世界中の拠点間でのコミュニケーションとデータの整合性を保ちながら、効率的な運営が可能になります。

Salesforce専任の担当者がいる企業

Salesforceの導入には、その豊富な機能をフルに活用するために、専任の運用担当者の存在が大きな役割を果たします。特に、Salesforce専任の担当者がいる企業では、システムの導入理由から日常の使用、情報の分析とPDCAサイクルの実行に至るまで、専門的な知識とスキルが求められます。これにより、設定変更や運用の精度が高まり、システムのポテンシャルを最大限に引き出すことが可能です。

また、Salesforceを適切に管理し、継続的な改善を行うためには、専任担当者の技術的な能力が不可欠です。専任担当者が不在の場合は、資格を持ったコンサルタントやITベンダーによる支援が必要となります。

成功している企業の多くは、これらの要件を理解し、適切なリソースの配置を行ってSalesforceを最大限に活用しています。

CRM・SFA以外にも社内のあらゆるデータを一元管理したい企業

Salesforceは、単にCRMやSFAとしての機能だけではなく、社内のさまざまなデータを一元管理するための強力なプラットフォームです。顧客情報、案件情報、問い合わせやクレームの履歴、日報や報告書、売上実績や売上予測など、多岐にわたるデータと書類をSales Cloud上で統合的に管理することが可能です。これにより、外出中でも重要な情報の確認が容易になり、データが分散してしまう問題も解消されます。

また、Sales Cloudはデータの蓄積、抽出、分析を効率的に行うことができるため、営業活動の詳細な分析や他部門との連携、顧客サポートや見積もり対応の強化など、様々なニーズに対応するカスタマイズが可能です。これにより、企業はCRMシステムを通じてその他の業務データも一元的に管理し、全体の業務効率を大幅に向上させることが期待されます。

このような広範なデータ統合機能を求める企業にとって、Salesforceは最適な選択肢と言えるでしょう。

Salesforceの費用対効果を最大限に引き出す方法

他のCRM/SFA製品とのポジショニングの違いを理解する

Sales Cloudを利用する際の費用対効果を最大化するためには、他のSFA製品とのポジショニングの違いを正確に理解することが重要です。Sales Cloudは高級車に例えると高級外車に相当し、その機能と品質は他の無料や低コストのSFA製品とは一線を画します。

導入を検討する際には、「なぜSalesforceを選ぶのか?」「他のSFA製品では不足する機能は何か?」といった点を詳細に比較検討する必要があります。企業が必要とする機能の範囲、将来的な機能の拡張可能性、そしてそれらの優先順位や計画を明確にすることが求められます。この過程では、単にIT部門が技術的な側面だけで選定するのではなく、実際にシステムを使う営業部門の意見、営業部門の幹部や経営者の期待するメリットを十分に理解することが不可欠です。

(他のSFA製品との料金・機能・サポートの違いをテーブルで作る+SFAツールのリンクも貼る)

営業活動を分析するチームを設置する

Sales Cloudの導入を最大限に活用するためには、営業データをリアルタイムで分析し、マーケティングオートメーション(MA)などと関連させながら、他の業務にも効果を生かすための専門チームを設置することが重要です。

このチームは、導入後の利用方法が会社の理想と現実との間に乖離がないかを定期的に確認し、改善する役割を担います。実際の運用を開始した後にすべての問題点や課題を見通すことは困難ですが、専門チームが全体を俯瞰し、現場の状況をヒアリングしながら改善要求を行うことができます。このプロセスは、部門間の連携調整が特に大企業で難しくなるほど、より重要になるでしょう。

効果的な運用のためには、このチーム設置の重要性を経営層が明確に指示し、全社員にその意義を理解させることが必要です。このアプローチにより、SFAの導入と活用が企業全体の目標と連動し、成功へと一歩近づくことができるでしょう。

営業情報の共有を社内に定着させる

営業情報の共有を社内に定着させることは、SFAの効果を最大限に引き出すために重要です。個々の営業担当者が情報を独占する状態では、システムの利点を生かすことができません。

初めに、SFAを利用して営業情報を可視化し、営業チーム内で共有を開始します。そして、マーケティング、インサイドセールス、財務など他部門も同様に情報を共有するようにしましょう。これにより、関連部門も具体的なアクションを計画的に行うことが可能となります。

これらの取り組みは、組織全体でのコミットメントが成功のカギを握ります。

Salesforceの初期費用が高いと感じた方へ:HubSpotとの比較

Salesforceはデータのカスタマイズ性や豊富な機能性ゆえに、自社内でうまく使いこなせず、高額な費用に見合った効果を出せないこともあります。

そんな時にオススメしたいのは、Hubspotの導入ですHubSpotはユーザーフレンドリーで、コスト効率が良く、中小企業に適した機能を多数提供しています

以下の表ではHubSpotとSalesforceを比較した表です。

機能/特徴 HubSpot Salesforce
基本概念 インバウンドマーケティングを中心にしたCRM/SFA 広範囲なカスタマイズと拡張性に優れたCRM/SFA
価格 一部無料プランあり、有料プランは比較的低コスト 高価格帯、機能によって価格が大きく変動
主要機能 マーケティングオートメーション、リード管理、顧客サポート 販売、顧客サービス、マーケティング、分析
カスタマイズ性 限定的、主に小中規模企業向け 高度なカスタマイズが可能、大企業に最適
UI シンプルで使いやすい 複雑で学習曲線がやや高い
ターゲット市場 中小企業から中規模企業 中規模から大企業
統合性 他のHubSpot製品および多くのサードパーティアプリと統合 幅広いサードパーティアプリとの統合が可能
サポート 広範囲なオンラインリソースとコミュニティサポート 充実したカスタマーサポートとプロフェッショナルサービス
拡張性 成長に合わせて段階的に機能追加可能 大規模な導入と複雑な統合が可能

特に、Hubspotは無料で大抵の機能を利用することができ、必要に応じてカスタマイズしていけるので、SFA/CRMツール初心者の企業におすすめのソリューションです。

Salesforceが業界で広く認知されていることは事実ですが、HubSpotは特に中小企業向けにその使いやすさとコストパフォーマンスで高い評価を得ています。さらに、弊社はHubSpotのゴールドパートナーとして、導入から運用まで一貫したサポートを提供しております。HubSpotのプロフェッショナルとしての独自のインサイトをもって、お客様のビジネスニーズに応じたカスタマイズが可能です。

HubSpotの提供する豊富な機能と弊社が持つ専門知識の組み合わせにより、お客様のビジネス拡大を加速するための強力なサポートを提供します。是非とも、この機会にHubSpotの導入もご検討いただければと思います。

 

Salesforceの導入はGENNEにお任せください

Salesforceはその豊富な機能性と広範なカスタマイズオプションで、多くの企業に選ばれていますが、それが必ずしもすべてのビジネスに最適とは限りません。どのツールがご自身のビジネスに合っているのか、また、Salesforceの導入が適切かどうかを決定する際には、多くの要因を考慮する必要があります。

こうした重要な選択を前にして、不安や疑問を感じることもあるかと思います。そのため、GENNEでは皆様がより確かな判断を下せるよう、60分の無料相談を設けています。この相談相談では、経験豊富な専門家が皆様の現状を丁寧にヒアリングし、具体的なビジネスニーズに合わせた最適なツール選択肢を提案します。

Salesforce導入を検討されている企業の方々、また、どのCRMツールが自社に適しているか不明な場合は、ぜひこの機会にGENNEの無料相談をご利用ください。

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