目次
- 1 時代遅れ?テレアポの重要性とは
- 2 テレアポの基本的な流れ
- 3 テレアポ前にするべき5つの事前準備
- 3.1 事前準備のコツ1:購買見込みの高い顧客リストを作る
- 3.2 事前準備のコツ2:トークスクリプトを作成する
- 3.3 事前準備のコツ3:相手先の情報収集をする
- 3.4 事前準備のコツ4:自社商材をしっかり理解する
- 3.5 事前準備のコツ5:質問を事前に想定する
- 4 テレアポ最中に気をつけたい10個のコツ
- 4.1 電話のコツ:電話数を確保する
- 4.2 電話のコツ:電話をかける時間帯に気をつける
- 4.3 電話のコツ:声色は明るく
- 4.4 電話のコツ:お客さまの会話のトーン・テンポに合わせる
- 4.5 電話のコツ:受付を突破するには営業電話の雰囲気を出さない
- 4.6 電話のコツ:序盤は答えやすい質問を投げかける
- 4.7 電話のコツ:要点は簡潔に伝える
- 4.8 電話のコツ:顧客にとって役立つ情報を提供する
- 4.9 電話のコツ:次の行動につなげるきっかけ作りを忘れない
- 4.10 電話のコツ:日程調整時は選択肢を提示する
- 5 テレアポ営業後の結果記録で気をつけたいこと2つ
- 5.1 事実・解釈・次の行動を書く
- 5.2 「過程」を「全員」に見える化する
- 6 失敗するトークスクリプト2つの特徴
- 6.1 取引先のフリをする
- 6.2 一方通行のスクリプト
- 7 それでもうまく行かないときの対処法
- 7.1 自身をブランディングする
- 7.2 自分の会話を録音して聞いてみる
- 7.3 ロープレを行ってフィードバックをもらう
- 8 さいごに
- テレアポがうまく行かない…
- もっとテレアポで成果を出したい!
このように思っていませんか?
テレアポは初めから煙たがられ、電話がつながって一言目を発した瞬間から切られるケースも少なくありません。しかし、テレアポは数をこなしてアポ獲得に繋げていく必要があり、忍耐力が要されるアポ獲得の手法です。
本記事では、テレアポのコツから、うまくいかないあなたのために失敗するときのトークスクリプトの特徴、対処法まで幅広く紹介していきます。現在の自分の活動と照らし合わせ、改善点を発見し次回のテレアポの機会に活用していきましょう!
時代遅れ?テレアポの重要性とは
テレアポ営業は、お客さまに電話をかけ、商談やアポイントを取る形式のアウトバウンド営業です。時代遅れだとされることもありますが、購買意欲の低いお客さまを引き込むのに役立つ重要な手段と言えます。
テレアポ営業は、新規顧客の獲得において不可欠な役割を果たしています。自社の顧客リストには購買意欲が低いお客さまが多く、新しい顧客を獲得するためには、テレアポ営業などの主体的な営業活動が必要です。
営業からのアプローチは、テレアポ営業による情報提供やお客さまの状況のヒアリングを通じて行われます。顧客が自社商材で課題を解決できる可能性を感じることで、商談などの次のステップに進むことが期待されます。
このプロセスにおいて、営業のコツやテクニックが成功に大きく影響します。相手に対する適切なトークや商品の紹介、成功事例の解説などが重要です。また、効果的なテレアポ営業を行うには、適切な情報や資料の提供が不可欠であり、心理的な要素も考慮する必要があります。
つまり、テレアポ営業は単なる電話かけではなく、綿密な計画と効果的なコミュニケーションが求められるセールスの一環であり、顧客との信頼関係を築く上で重要な役割を果たしています。
テレアポの基本的な流れ
まずは基本的なテレアポトークの流れを確認しましょう。一連の流れは以下の通りです。
- 挨拶
- 名乗り・自己紹介
- 導入(簡単な要件説明)
- 本題(メリット説明、導入事例)
- クロージング(アポ日時の提示・すり合わせ)
クロージングや着地点は商材や企業の方針によって異なりますが、この一連の流れで相手の心を掴めるような、礼儀正しく魅力的なトークを展開することが大切です。
テレアポ前にするべき5つの事前準備
ここからは実際にテレアポで結果を残していくためにテレアポ前にしておくべきの準備について解説していきます。
事前準備のコツ1:購買見込みの高い顧客リストを作る
テレアポ営業において、アポイントを確保するためには、購買見込みの高い顧客リストを作成する必要があります。この際、注意すべきポイントは2つあります。
まず、1つ目は「数」です。テレアポはおおよそ断られることが多く、初対面のお客さまが自社商材に興味を持っていない可能性が高いです。そのため、アポイントの取得が難しいことを考慮して、十分なテレアポ数を確保することが重要です。必要なテレアポ数は、成約率や商談化率、アポ獲得率から逆算し、売上目標に合わせて計画されます。
たとえば、月の目標成約数が10件で成約率が50%、商談化率が30%、アポ獲得率が5%の場合、必要なテレアポ数は1200件となります。2人の営業担当者が対応する場合、1人あたり月600件が目安で、1日の目標テレアポ数は30件になります。
2つ目のポイントは、顧客リストの「質」です。受注の可能性を高めるためには、購買見込みの高いお客さまをリストアップすることが必要です。基本情報に加えて、過去の接触情報や営業担当者の感じたことを「事実」「解釈」「次の行動」の形で記載することが大切です。これにより、「今、自社商材を必要としているであろうお客さま」を明確にリストアップします。
また、お客さまの興味や課題を把握するために、「いつ」「どのような」ルートで知ったかという情報も重要です。展示会やセミナー、製品資料のダウンロードなど、具体的な活動から得られる情報を記入することで、よりターゲットに近い顧客リストを構築できます。
事前準備のコツ2:トークスクリプトを作成する
トークスクリプトは、テレアポ営業時に使用される台本であり、営業メンバーが共有して活用できることが重要です。
担当者が不在の場合に留守電に残す内容や、受付対応の際の台本、質問への適切な回答例、サービスに対する興味の度合いをヒアリングする際の内容、検討状況や導入時期、失注理由に関するヒアリング内容などが、トークスクリプトに含まれます。
トークスクリプトを利用することで、営業メンバーは統一された基準に基づいて電話をかけることができ、各パターンごとに設定された終話までが明確になります。これにより、相手の検討状況に応じたアポ取りのゴールも理解しやすくなります。
アポ取りのゴールの例としては、個別商談のアポ取り、製品説明会の案内、セミナーへの案内、資料送付などが挙げられます。
トークスクリプトの作成には、経験豊富な営業担当者が最適です。彼らは成功パターンや失敗パターンを熟知しており、実践的なアプローチを取ることができます。
トークスクリプトはGoogleドキュメントなどの共有ファイルで作成し、営業メンバー全員が随時、自身の経験を元にアップデートできるようにしておくと効果的です。
事前準備のコツ3:相手先の情報収集をする
電話をかける前に、相手先のウェブサイトなどを観察して、情報収集を行うことが大切です。調査する項目は以下の通りです。
- 事業内容
- 社員数
- 活動エリア
- ビジネスモデル
- 市場ニーズ
- 競合相手など
もし以前に取引があれば、その企業との取引実績や失注理由も確認しておくと有益です。
情報収集を事前に行うことで、相手先の事業を把握し、相応しい提案内容を考えることができます。
たとえば、同業他社や同じビジネスモデルの企業の導入事例を資料として用意しておくことで、以下のような提案や質問で相手の興味を引くことができます。
- 「貴社のビジネスモデルには〜〜〜という課題があると伺っています。もし同様のお悩みがあれば、〜〜という施策が有効です」
- 「貴社と同じ〜〜業界のお客様にも広く活用されています。〜〜業界のお客様からは〜〜な課題がよく聞かれますが、貴社にも共通する部分はありますでしょうか」
また、相手先の企業の課題を理解していることで、自社のことをしっかりリサーチしてくれていると、相手先企業が信頼してくれる可能性があります。このように電話先の担当者に信用してもらうためにも、事前リサーチは重要な工程の一つです。
事前準備のコツ4:自社商材をしっかり理解する
当たり前かもしれませんが、「自社商品の徹底的な理解」は極めて重要です。自社商品に対する理解が不足していると、自信を持って商品を提案することが難しくなります。自信を持って自社商品を紹介するためにも、まずは商材の理解を深めましょう。
自信のない営業担当者には、お客さまが不安を感じ、その担当者から商品を購入しようとは思わなくなってしまいます。
一方で、自社商品を深く理解することで、お客さまにとって信頼できる営業担当者となり、アポイントメントを取りやすくなるでしょう。
事前準備のコツ5:質問を事前に想定する
4つ目と共通する点ですが、自社商材を理解した後には、商品について聞かれるかもしれない質問をあらかじめ想定しておきましょう。相手からの質問にスマートに受け応えることで、自社のイメージアップに繋げることができます。
またよく来る質問は、自社の過去のお問い合わせやよく寄せられる質問から想定することができます。過去の情報を活用して、スムーズに会話できるよう準備しておきましょう。
テレアポ最中に気をつけたい10個のコツ
次は、実際に相手との会話中に気をつけたいコツを10個紹介していきます。
電話のコツ:電話数を確保する
先ほども述べたように、テレアポ営業はとにかく電話数を確保することが必須です。売り上げ目標から逆算すると、1日あたりに必要な電話数を計算することができます。
テレアポ営業は、毎日何十件、何百件と電話をかけるので「断られ続けてしんどい」「電話をかけるのがこわい」とお悩みの方も多いかもしれません。先にお伝えしたように、テレアポ営業で断られないことの方が少ないので、考えすぎず次の電話に進んでしまいましょう。
電話のコツ:電話をかける時間帯に気をつける
お互い余裕を持って会話するために、お客さまが電話に出やすい時間にテレアポ営業を行いましょう。一般的に電話に出にくいであろう、始業直後や終業前、お昼どきは電話は避けるのがベターです。
また電話をかけた曜日や時間も記録しておくことで、次回テレアポ営業をする際、電話がつながりやすい曜日や時間帯を探ることができます。社内で共有するためにも、このような記録も残していきましょう。
電話のコツ:声色は明るく
テレアポ営業はお互いの顔は見えませんが、声から感情は伝わります。笑顔で明るい声色を意識して、気持ちのよい応答をすることが大切です。
再度連絡をするときのためにも、好印象を残すように心がけましょう。
電話のコツ:お客さまの会話のトーン・テンポに合わせる
テレアポ営業先は、ほとんどが初めて話す相手なので、警戒される場合がほとんどです。
そんな相手に好印象や親近感をもってもらうために、会話のトーンやテンポ、使う用語はお客さまの癖に合わせることが大切です。
会話の合わせ方の例
・早口なお客さまには早口で、ゆっくりな口調のお客さまにはゆっくりめに話す
・お客さまが「ミーティング」という言葉を使う場合は、営業も「打ち合わせ」ではなく「ミーティング」を使う
電話のコツ:受付を突破するには営業電話の雰囲気を出さない
法人営業であれば、企業の受付に電話をかけることもあるでしょう。
テレアポ営業で受付を通過するコツは、以下の2つです。
- 本人との接点があればそれを伝える
- つないでもらいたい理由まで一気に伝える
1つ目は「本人との接点があればそれを伝える」です。
本人との接点とは、資料請求やセミナー参加などの、お客さまから自社へのアクションのことです。過去にあったやりとりを示唆することで、受付からお客さまにつないでもらいやすくなります。
また、「セミナーアンケートの内容について」など具体的な内容であれば、当事者本人にしかわからない用件なので、受付の担当者も断りづらくなります。
本人との接点を伝えるときは、具体的な資料名やセミナー名、接点のあった日付を伝えると、受付から引き継ぐ際に、お客さま自身も接点を思い出しやすくなります。
2つ目の「つないでもらいたい理由まで一気に伝える」理由は、営業電話の雰囲気を薄めるためです。
必要以上にかしこまると、いかにも売り込み営業らしく聞こえてしまいます。「〜〜社の〜〜です」と自信を持って伝えましょう。
NG例
「初めてご連絡させていただいたのですが…」
「弊社の製品をぜひご紹介したく…」
上記の例のように話すと、売り込みの電話と受け取られやすく、警戒される可能性が高くなります。
電話のコツ:序盤は答えやすい質問を投げかける
最初から「何かお困りごとはありませんか?」というようなストレートな質問をすると、テレアポ営業先のほぼ初対面のお客さまは警戒して会話が続かなくなってしまうケースが多いです。
テレアポ営業の序盤は、YES/NOで答えられるかんたんな質問(クローズドクエスチョン)をすると、答えやすい雰囲気を作ることができ効果的です。
序盤でのよい質問例
例1:「お客さまは〜〜に興味があって、弊社のセミナーに参加されたという認識でお間違いございませんでしょうか?」
例2:「先日のアンケートで〜〜が課題と伺っておりましたが、すでに〜〜については取り組んでおられるのでしょうか?」
例3:「先日請求された〜〜資料について、弊社の資料改善のためにご感想やご意見を頂戴したく思っております。すでに資料には目を通していただけましたでしょうか?」
一方で、クローズドクエスチョンのみに縛ると、尋問のように感じてしまったり、売り込み感を与えて一方的に攻めている感覚を与えてしまいます。
徐々にオープンクエスチョンも混ぜてお客さまに話してただく割合を増やし、少しずつ本命の話題に近づけましょう。
電話のコツ:要点は簡潔に伝える
テレアポ営業では、短めに話を伝えるのがベストです。また、お客さまが知りたいことは、自社商材の詳細ではなく、自社商材を導入するメリットです。
自社商材の宣伝ではなく、あくまでお客さまの現状や悩みを解決するために、自社商材で解決できることを短くわかりやすく伝えてアポ取りに集中しましょう。
電話のコツ:顧客にとって役立つ情報を提供する
「こんな製品があります。このサービスはおすすめ。」と自社商材の宣伝だけをするのはよくありません。宣伝を避けて、相手企業に寄り添ってメリットを伝えると、お客さまに前向きに考えてもらいやすくなります。
悩みを解決するノウハウや他社の成功事例など、お客さまの課題解決に役に立つ情報を提供するのがおすすめです。
アポイントやその先の商談につなげるためには、情報提供するだけでなく、それをきっかけに提供した情報に対する関心度、現在行っている施策、その施策に対する評価や満足度などを聞き出すことも大切です。
ヒアリングの結果、相手が現状に不満を感じていれば、提案の時間をいただく(アポ取り)のきっかけを作れます。
電話のコツ:次の行動につなげるきっかけ作りを忘れない
会話の途中でさりげなくお役立ち情報送付などの許可を得ておくと、テレアポ営業が失敗に終わっても、その後メルマガなどでフォローを行うきっかけになります。
例えば、メールを送る約束ができたら、終話の際「〜〜会社の〜〜からメールをお送りいたします」と一言添えて送信します。テレアポ営業後のメールは開封いただけないことも多いので、事前に会社名や担当名を伝えて、メールの差出人名から思い出していただけるようにするためです。
電話のコツ:日程調整時は選択肢を提示する
テレアポ営業で日程調整する際は、具体的な日時の選択肢を提示しましょう。
日程を決めず「いつがよろしいですか?」と調整を進めると「またそのうち機会があれば…」とアポイントにつながらなく曖昧になってしまいます。
日程調整のよい例
「もしよろしければ月曜日の16:00からはいかがでしょうか。わたくし、毎週この時間が空いているんです。よろしければ仮日程として、予約させていただいてもよろしいでしょうか」
「たとえば夕方であれば、火曜日の16:00からと水曜日の16:00から、どちらがよろしいでしょうか。ご都合のよい日程を予約させていただきます」
また、商談に関係しそうな他の担当者をあらかじめ巻き込んでおくことも大切です。
アポイント当日は、他の関係者の出席も可能なことを伝え、同席する方についても確認しておきましょう。
「説明会ですが、御社の中でご興味がある皆様をお誘い合わせの上、ご参加いただいても構いません。もちろんお客さま、お一人でのご参加も承ります」
「この日程で仮予約いたしますが、もしご同席されるみなさまの都合がつかなければ、ご連絡ください。再度調整いたします」
このような言葉を添えることで、よりポジティブな方向に進む可能性が高くなります。
テレアポ営業後の結果記録で気をつけたいこと2つ
次のアプローチに繋げるためにも、テレアポ後は結果を正しく記録することが大切です。その中で注意すべき点を2つ紹介します。
事実・解釈・次の行動を書く
テレアポの結果をまとめるとき、弊社では連絡日時や連絡担当者、電話番号など基本的な情報に加えて、「事実」「解釈」「次の行動」の項目を詳細に記入することが大切です。
「事実」には、直接的にヒアリングできた事実を明示的に書きとめます。
お客さまとの継続的な接触を通じて得られた情報や、課題や契約の更新時期など、将来的な検討材料となりうる情報も含め、幅広く記述します。これにより、自社商品に対する興味が高まりやすいタイミングが見極められます。
「解釈」では、お客さまや受付担当者が口にしない感じ方や、相手の口調や雰囲気から察することができる要素を詳細に述べます。
別の営業担当者が次回の対応を行う場合でも、「解釈」の情報を活用して、お客さまに合わせたコミュニケーションのイメージを構築できます。
「次の行動」は、お客さまとの持続的なコミュニケーションを確保するために計画し、漏れなく実施することが肝要です。
事実・解釈・次の行動の具体例
・事実: 過去にメルマガ関連のセミナーに参加し、アンケートで「メルマガの開封率やクリック率に課題がある」と回答いただいている。セミナー後、3回テレアポしたが、3回とも同じ受付担当者に会議中という理由で断られ、本人に取り次いでもらえない。
・解釈: 受付担当者は毎回丁寧な口調だが、テレアポは受付で阻まれている可能性が高い。
・次の行動: メルマガの開封率やクリック率を向上させるためのアドバイスをメールで送付し、反応を見ながら対応する。
「過程」を「全員」に見える化する
デジタルを活用して営業活動を「見える化」すると、営業メンバーは即座に情報を共有できます。
「見える化」の際の重要なポイントは、お客さまとのコミュニケーションの「過程」を営業メンバー全員が把握できるようにすることです。このアプローチには以下の2つのメリットがあります。
- 社内担当者が不在でも、誰でも対応できる
- 顧客情報や営業ノウハウが個人に依存しない
最初のメリットは、「社内担当者が不在でも、誰でも対応できる」ことです。
営業メンバー全員がこれまでのやり取りの過程を共有できると、その場でお客さまに適切な対応ができるようになります。
お客さまからの折り返し電話に対して何の要件も伝えられず、再度の折り返し対応が必要になり、その結果として心証を損なうという問題を未然に防げます。
2つ目のメリットは、「顧客情報や営業ノウハウが個人に依存しない」ことです。
成功例だけでなく、失注してしまった営業の過程からも、メンバーが事例やノウハウを常に学び取れる環境が整います。
失敗するトークスクリプト2つの特徴
ここでは、失敗しやすいトークスプリクトの特徴を2つ解説していきます。
取引先のフリをする
テレアポでは、取引先を装う手段は通用しないことを理解しておくべきです。電話がかかってきた直後に、決裁権を持つ人物に繋ぐために、まるで既存の取引があるかのように振るまわないようにしましょう。
特に入社歴が浅いスタッフが電話に出る場合、相手が「何かわからないが、取引先のようだ」と判断し、入電を取り次ぐことが期待されます。これは一時的には効果的です。
ただし、ここで注意が必要なのは、いったん決裁者にたどり着いた時点で「取引先を装った」という事実が残ることです。これは非常に悪い印象を残し、一度そう見られるとイメージ修復が難しいです。
たとえ一時的に決裁権のある人物にアプローチできたとしても、「取引先として接触を試みるなんて、信頼できない」という判断がすぐに下されてしまいます。アプローチしたい気持ちがあっても、取引先のふりをする手法は有効ではないことを覚えておくべきです。
一方通行のスクリプト
テレアポは対話の場であるため、相手の反応や質問に対応できる柔軟性が求められます。
あらかじめ一方通行のスクリプトを用意してしまうと、威圧感のある営業活動っぽく聞こえてしまい、相手のフィードバックや質問に対応できないことがあります。結果として相手の興味が薄れて、アポ獲得から遠ざかってしまう可能性が高くなります。
それでもうまく行かないときの対処法
ここでは、それでもうまく行かないときの対処法を紹介していきます。
自身をブランディングする
成約を促進するためには、相手に好印象を与えるだけでなく、記憶にも残る印象を残すことが不可欠です。そのためにおすすめなのが、自分自身をブランディングすることです。
テレアポを行う際には、相手に印象的な電話をかけるために、別の視点や個性的なアプローチを取ることが重要です。相手の印象に残る電話をかけることで、成約しなかった場合でも時間が経過した後、相手から思い出されて再度の連絡がある可能性があります。
ブランディングに有効な方法として、以下のアプローチが挙げられますので、実際に試してみてください。
- 話し方を独自のものにする
- 印象的なキャラクターを演じる
自分の会話を録音して聞いてみる
実際に自分の話している内容を録音して、自分で聞いて振り返ることも大切です。
話している最中には気付けなかった改善点や、もっとこうしたらよかったという振り返りができる点が見えてきます。客観的に聞いてみて見つけた改善点を記録し、次回のテレアポに向けてスクリプトの改善を行いましょう。
ロープレを行ってフィードバックをもらう
トークスクリプトを用意して、部署内や組織内で実践的なロールプレイングの練習を行いましょう。社員が第三者による評価を受け、自身の弱みや強みを把握し、そのフィードバックを元にテレアポの向上を図ることをお勧めします。
様々なシチュエーションを考慮した実践的なロールプレイは、対応力の向上や商品理解の深化など、スタッフのテレアポに自信を持たせる効果があります。
また、練習を先延ばしにしないために、ロールプレイを習慣化することも重要です。
例えば、以下のようにスケジュールを事前に設定することがおすすめです。
毎週水曜日の14時〜15時は部署内でロールプレイタイムを設ける
毎日、朝礼後の10分間だけテレアポタイムを確保する
部署内や組織内でロールプレイを実施することで、チームの目標共有やコミュニケーションの活性化、モチベーションの維持にも繋がります。
さいごに
法人向けのテレアポは確かに難しい側面がありますが、効果的なトークスクリプトの整備やロープレを行うことで、成約率を向上させる可能性は充分に存在します。
アポイントが難しくて苦しい経験をする前に、自身のテレアポアプローチを再評価してみましょう。商品の直接の販売に焦点を当てるのではなく、テレアポの本質を理解し、それに基づいてアプローチしてみると良いでしょう。