【2025年最新】リファラル営業で成果を出す方法とは?事例と成功の秘訣を公開

「新規開拓の効率が悪い」「テレアポしても成果が出ない」「信頼関係のあるリードがほしい」──そんな営業課題を抱えていませんか?

成果につながりやすい“質の高い見込み客”を安定的に獲得したい企業にいま注目されているのが「リファラル営業(紹介営業)」です。既存顧客やパートナーとの関係性を活かすことで、信頼性の高いリードを効率的に獲得できる手法として、多くのBtoB企業が導入を進めています。

しかし一方で、「どうやって紹介を依頼すればいい?」「制度として仕組み化できるのか?」「どのツールを使えば効率的か?」など、導入にあたって疑問や不安を抱える方も少なくありません。

この記事では、

  • リファラル営業の基本と他の営業手法との違い
  • 実際の導入メリット・デメリット
  • 成功させるための方法と仕組み化のポイント
  • ツール活用や成功事例

までをわかりやすく解説します。

「紹介で営業を伸ばす」第一歩として、ぜひ参考にしてください。

リファラル営業とは|紹介営業

リファラル営業(Referral Sales)とは、既存の顧客や取引先、ビジネスパートナー、あるいは社内外のネットワークを通じて新たな見込み顧客を紹介してもらう営業手法です。日本語では「紹介営業」とも呼ばれます。

一般的な新規開拓(テレアポや飛び込みなど)とは異なり、信頼関係のある第三者からの推薦を起点とするため、以下のような特徴があります。

特徴

  • 信頼性の高い見込み客が得られる  紹介者を介することで、すでに一定の信頼が形成された状態から営業を始められます。
  • 商談化・受注率が高い  テレアポや問い合わせと比べて、成約に至る確率が高く、営業効率が良いとされています。
  • 営業コストを抑えられる  広告出稿やリードリスト購入などの費用をかけずに、見込み顧客を獲得できます。


特にBtoBの法人営業においては、「リファラル営業」を営業戦略の一部として仕組み化する動きが活発になっています。CRMやSFAを活用して紹介フローを可視化したり、紹介者へのインセンティブ制度を整備することで、属人的な紹介営業を持続可能で再現性のある仕組みとして活用できるようになっています。

リファラル営業のメリット

リファラル営業は単なる“紹介ベースの営業”にとどまらず、営業活動の質・量・効率を同時に引き上げる手法です。特にリソースに限りがあるスタートアップや、無駄な営業コストを削減したい中堅企業にとって、極めて合理的な戦略となり得ます。

以下では、“リファラル営業の本質的なメリット”を解説します。

初期信頼があるため、商談の「質」が高い


紹介経由の商談は、既に紹介者のフィルターがかかっているため、相性の良い顧客とだけ繋がれる確率が高まります。信頼の土台がある分、初回接触から深い課題に踏み込みやすく、受注率は他チャネルの2〜3倍になることも珍しくありません。

リード獲得費がゼロに近い

広告費や展示会、人件費をかけて新規リードを獲得する必要がなく、最も低コストで質の高いリードを得られるのがリファラルの強みです。とくに成約までの時間や営業回数が限られている商材・組織にとっては、ROI(投資対効果)が非常に高い手法です。

“紹介でつながる顧客”は関係性も深く、継続しやすい

紹介経由の顧客は「紹介者への配慮」「もともとの信頼感」などから、価格交渉や離脱のリスクが低く、長期的な関係性を築きやすい傾向があります。これにより、解約率の低下・アップセルの成功率向上=LTVの最大化が実現しやすくなります。

“再現できる紹介営業”の仕組み化が可能に

従来の紹介営業は属人的になりがちでしたが、CRM/SFAツールと組み合わせて「紹介を設計・運用」すれば、再現可能な営業チャネルとして組織に定着させることができます。

たとえば:

  • 顧客満足度の高いタイミングで紹介依頼を自動送信
  • 紹介者にインセンティブや評価を還元する設計
  • 商談化や受注までのプロセスをKPI化して最適化 といったように、仕組みとして回せる“紹介”が生まれます。

リファラル営業のデメリット

信頼性が高く効率的な手法として注目されるリファラル営業ですが、運用にあたってはいくつかの注意点も存在します。導入を検討するうえで、以下の3つの課題はあらかじめ認識しておくことが重要です。

属人的になりやすい

紹介の発生は「顧客満足」や「信頼関係」に依存するため、仕組み化されていない状態では、特定の営業担当や関係性に左右されやすいという側面があります。

属人化すると、リファラルの数や質を安定的に維持できず、再現性のあるチャネルとしてスケールしにくくなるリスクがあります。

営業の主導権を握りづらい

リファラル営業は基本的に「紹介されるのを待つ」受動的なスタートが多く、自社でリードを自由にコントロールする難しさがあります。

そのため、営業KPIやリード数を“自社起点”でマネジメントしたい企業にとっては、不安定なチャネルになりやすい点は留意が必要です。

制度設計が甘いと“お願い営業”になる

紹介を依頼する際のタイミングや方法を誤ると、顧客にとっては「営業に巻き込まれる」不快な体験になってしまい、かえって信頼を損なう恐れもあります。

リファラル営業を制度として運用するには、

  • 顧客が自然に紹介したくなる体験設計
  • インセンティブや評価制度の明確化
  • タイミングと方法の最適化

といった“紹介される仕組み”の設計が必要不可欠です。

リファラル営業の仕組み・方法

リファラル営業は以下の4つのステップで進行します。

営業担当者の確保

リファラル営業を依頼する営業担当者を見つけます。主な確保方法は次の通りです。

確保方法具体例・特徴
クラウドソーシングサイトの活用ランサーズ、クラウドワークス、ココナラなど
営業経験者のプロフィールや実績を確認して選定
リファラル営業支援サービスの利用Saleshub、side bizz、Reeferralなどの専門プラットフォーム
業界特化型の営業人材とマッチング可能
既存ネットワークからの紹介取引先企業の営業担当者、元同僚や業界関係者
信頼関係がすでに構築されているため安心

リード創出活動

営業担当者は以下の方法で見込み客を探し、接点を作ります。

リード創出方法具体的な活動内容
人脈を活用したリード創出自身の既存ネットワークから紹介を受ける
過去の取引先や知人からの推薦
イベント・交流会での新規開拓業界セミナーや展示会への参加
異業種交流会での関係構築
名刺交換から商談機会の創出
ソーシャルセリングの実践LinkedIn、Facebook等のSNS活用
オンラインでの関係構築とアプローチ

アポイント取得と引き継ぎ

見込み客との初回面談をセッティングし、依頼企業に引き継ぎます。

引き継ぎ情報詳細内容
企業の基本情報規模、業界、所在地など
担当者情報役職や決裁権限
ニーズ・課題ヒアリング結果
商談の温度感緊急度や検討度合い

一般的に、初回商談の設定完了時点でリファラル営業担当者の役割は終了となります。

報酬の支払い

リード紹介に対する報酬を営業担当者に支払います。

報酬のポイント詳細
支払いタイミング受注結果に関係なく、リード紹介時点で報酬が発生
相場アポイント1件あたり1~5万円が一般的
報酬タイプ成果報酬型、固定報酬型、複合型から選択可能

リファラル営業を成功させるためのポイント

リファラル営業をただ始めるだけでは、成果にはつながりません。外部の営業力を活用するからこそ、「誰に・何を・どのように」伝えるかという戦略設計と、継続的に“仕組み”として回す視点が重要です。ここでは、特に経営者・営業責任者が押さえておくべき本質的な成功のポイントを3つに絞って解説します。

「紹介されやすい商品・提供価値」を明文化する

リファラル営業では、第三者が自社のサービスを“代わりに語る”構図になります。そのため、
「誰に何をどう伝えれば、紹介したくなるのか」を明文化しておくことが必須です。

  • 自社サービスの“紹介しやすい言語化(タグラインや強み)”
  • 「◯◯な会社に喜ばれる」という紹介対象の明確化(理想顧客像)
  • 顧客にとっての成果(ROI・業務改善など)の実例

これらがあいまいだと、営業担当者が“売りにくいサービス”と判断し、動きが鈍くなります。

担当者任せにせず、仕組みでリファラルを回す

リファラル営業を「人脈頼みの属人的施策」にせず、再現性をもった営業チャネルとして成立させるには、以下のような運用設計が欠かせません。

  • リードの条件や紹介文テンプレートの共有
  • 報酬条件(紹介時・商談化時・受注時)の明確化
  • 成果・進捗の可視化(CRMやスプレッドシート管理)

また、「紹介して終わり」ではなく、営業担当者との定例レビューやフィードバック機会を設けることで、質の高いリードが継続的に集まりやすくなります。

小さく始めて、成功体験を蓄積・展開する

初期から大規模に外注をかけるよりも、まずは数名の外部営業パートナーや既存顧客との連携から始め、成果の出る流れを確立するのが理想です。

  • 少数のパートナーに限定して検証運用
  • 受注につながったパターンを分解し、勝ち筋をドキュメント化
  • 成功事例を使って紹介依頼を増やす

「紹介営業はうまくいく」とチーム内に認識させることが、仕組みとしての浸透を早めます。

リファラル営業を仕組み化するCRM・SFA活用術

リファラル営業を単発の施策で終わらせず、継続的に成果を生む“営業チャネル”として機能させるには、CRMやSFAの活用が不可欠です。属人化しやすい「紹介営業」を、仕組みとしてチームで再現可能な形に落とし込むための、具体的な運用方法を解説します。

紹介元・紹介先の関係性を可視化する

まずは、誰が誰を紹介したのか、どのような関係性に基づいてリードが発生したのかをCRMで管理します。
以下のような情報を一元化することで、紹介チャネルの分析と最適化が可能になります。

管理項目登録内容の例
紹介者名A株式会社 山田様(既存顧客)
紹介経路ユーザー会イベント/直接連絡
紹介先企業名B株式会社
初回接点日2025年6月5日
紹介内容メモ課題:「営業効率化」/商材に関心あり

このようにして、どの紹介者が“成果につながる紹介”をしてくれているかを定量的に把握できます。

商談化・受注率を紹介チャネル別にトラッキング

SFA(営業支援ツール)を活用することで、リファラルによるリードがどれだけ商談化・受注につながっているかを他チャネルと比較できます。

たとえば、以下のようなレポート機能を持つツールが有効です:

  • Salesforce:紹介チャネル別のパイプラインレポートが作成可能
  • HubSpot:カスタムプロパティで紹介元情報を記録し、フィルタ分析
  • kintone:紹介元別に案件ステータスを可視化し、表やグラフで管理

こうした数値データは、インセンティブ制度の最適化や施策の優先順位決定にも直結します。

定型業務を自動化して“紹介が回る”仕組みをつくる

CRM・SFAの強みは「入力の効率化」と「フォロー漏れの防止」にもあります。以下のような自動化機能を活用することで、少人数のチームでも安定してリファラル営業を運用できます。

自動化機能例効果
紹介依頼メールのテンプレート送信パートナーへの紹介依頼を簡単にルーチン化
リード登録時のワークフロー発火担当者への通知/初回対応の迅速化
商談結果に応じた報酬通知担当者への自動リマインド/支払い業務の効率化

特に、紹介者に対するスムーズなフィードバック・報酬支払いフローを整えることが、継続的な紹介につながります。

CRM/SFAでリファラル営業の仕組み化に成功した事例

「紹介営業は属人的」「運任せで再現性がない」と思われがちなリファラル営業ですが、仕組みと運用を整えることで、継続的に成果を生む営業チャネルとして活用している企業も少なくありません。

ここでは、CRMやSFAを活用してリファラル営業を仕組み化し、商談・受注につなげた企業の事例を2つご紹介します。

事例①:IT・SaaS企業|Saleshub活用で紹介から商談化率70%を実現

背景

クラウド勤怠管理ツールを提供するSaaS企業A社では、テレアポや広告での新規リード獲得に限界を感じていた。広告経由のリードは競合比較段階にあるケースが多く、受注率も低下傾向。

取り組み内容

A社は、リファラル営業支援プラットフォーム「Saleshub」に登録し、自社サービスに関心を持つ知人・取引先を持つ“支援者”に紹介依頼をスタート

  • 対象となる紹介先の業種・従業員規模を明確に定義(例:従業員数50〜300名の企業)
  • CRMに「紹介元」「紹介経路」「商談結果」などのカスタム項目を設定
  • 月次で支援者に対する成果報酬とフィードバックを実施

結果

導入から3ヶ月で約25件の紹介が発生し、そのうち18件が商談化(商談化率72%)
さらに、紹介を通じて成約した企業のLTVが平均より30%高く、営業戦略の柱として継続運用中。

事例②:人材サービス企業|既存顧客からの紹介制度で新規獲得コストを半減

背景

中途人材紹介サービスを提供するB社は、Web広告とアウトバウンド営業によって新規顧客を開拓していたが、CPA(1件獲得単価)が高騰。紹介営業を通じた獲得チャネル構築を検討。

取り組み内容

B社は既存顧客を対象に「紹介インセンティブ制度」を設計し、CRM上で紹介状況をトラッキングできるよう整備

  • 月1回のメルマガで紹介制度を案内(紹介1件につきAmazonギフト券+受注時に割引特典)
  • 紹介が発生した際の商談対応チームを社内で固定化
  • SFAで商談化率・受注率をチャネル別に可視化し、PDCAを回す体制を構築

結果

制度導入から半年で紹介経由の案件数が全体の15%を超え、平均CPAは従来の約半分に減少。紹介による顧客はロイヤルティも高く、継続利用率も向上。

さいごに

リファラル営業は、信頼関係をベースにした“質の高いリード獲得”を実現する、非常に効果的な営業手法です。しかし、単に紹介を待つのではなく、紹介されやすい仕組み・運用体制・データ活用を整えることで、はじめて持続可能な営業チャネルへと育てることができます。

本記事でご紹介したように、リファラル営業は「属人化から仕組み化」へと進化させることで、少人数の営業体制でも成果を最大化することが可能です。CRMやSFAを活用し、社内でも外部パートナーとも連携しながら、自社に最適なかたちで運用をスタートしてみてください。

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