目次
- 1 HubSpot(ハブスポット)に関する用語の解説
- 1.1 インバウンドマーケティング
- 1.2 CMS
- 1.3 MA
- 1.4 CRM
- 1.5 SFA
- 2 HubSpot(ハブスポット)とは?
- 3 HubSpotが人気な理由
- 3.1 すべてのツールを統合した独自のプラットフォーム
- 3.2 世界で18万4000社以上、120カ国以上の企業に利用されている実績
- 3.3 1つのCRMでマーケティング・営業・カスタマーサクセスを管理可能
- 4 HubSpot(ハブスポット)の無料のCRMと5つのHubとは?
- 4.1 HubSpot CRM(無料)
- 4.2 Marketing Hub
- 4.3 Sales Hub
- 4.4 Service Hub
- 4.5 CMS Hub
- 4.6 Operations Hub
- 5 HubSpot(ハブスポット)の利用料金とは?
- 6 HubSpot(ハブスポット)の導入をおすすめしたい企業
- 6.1 タイプ1. ツールの導入費用を抑えたい企業
- 6.2 タイプ2. CRM・SFA・MAツールをこれから導入したい企業
- 6.3 タイプ3. マーケティング情報を一元管理したい企業
- 6.4 タイプ4. コンテンツマーケティングに力を入れていきたい企業
- 7 HubSpot(ハブスポット)の導入前に確認したいこと
- 7.1 導入の目的と自社に必要な機能は何か
- 7.2 担当者が直感的に操作できるか
- 7.3 十分なサポート体制があるか
- 7.4 定期的なアップデートがされているか
- 8 HubSpot(ハブスポット)の使い方
- 8.1 オムニチャネルマーケティングの統合
- 8.2 メールマーケティングの最適化とパーソナライゼーション
- 8.3 レポートとデータ分析による改善案出し
- 9 HubSpotを代理店から導入するメリット・デメリット
- 9.1 メリット
- 9.2 デメリット
- 10 HubSpot(ハブスポット)導入代理店の選び方
- 10.1 サービス内容(支援対応の領域)
- 10.2 他社の支援実績
- 10.3 費用
- 11 さいごに
「HubSpotとは、どのようなサービスなのか?」
「HubSpotを導入することで得られるメリットとは?」
HubSpotの導入を検討している方の中には、HubSpotが提供する機能や、他のマーケティングオートメーションツール(以下、MAツール)との違いについて十分に理解できていない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、HubSpotの特長や他サービスとの違い、さらにHubSpot導入のメリットについて詳しく解説します。
HubSpot(ハブスポット)に関する用語の解説
HubSpotの説明に入る前に、関連するマーケティング用語について簡単に振り返りましょう。
インバウンドマーケティング
インバウンドマーケティングとは、顧客に価値のあるコンテンツを提供し、サービスや商品への興味や信頼感を育てるマーケティング手法です。
ここでのコンテンツには、ブログ、ホワイトペーパー、動画などが含まれます。これらのコンテンツを検索結果で上位表示させたり、SNSで拡散してもらうことで、顧客に「見つけてもらう」ことを目指します。
CMS
CMSとは、Contents Management System(コンテンツ管理システム)の略です。
Webサイトのコンテンツに必要な画像、テキスト、デザイン、レイアウトなどをデータベースで一元管理できるシステムです。
主な特徴:
- CMSの管理画面では直感的な操作でWebページの更新や追加が可能。
- HTMLやCSSの知識がなくても、マーケティング担当者が操作しやすい。
- アカウントごとに権限を設定することで、Webサイト運用を分担することもできます。
MA
MAとは、マーケティング活動の自動化を支援する仕組みやツールを指します。
具体的には、以下の機能を持っています:
- 訪問者の行動ログや企業情報を記録し、リスト化・分析が可能。
- Web行動(ページ閲覧、資料ダウンロードなど)に基づきメールを自動配信。
- 見込み顧客の段階に応じた選別と営業担当への自動連携。
- CV率、PV数、資料ダウンロード数などのデータを可視化し効果測定。
CRM
CRMは、Customer Relationship Management(顧客関係管理)の略です。
顧客情報や問い合わせ履歴、購買データ、アンケートデータなどを一元管理し、顧客に合わせた商品やサービスを提供するためのシステムです。
SFA
SFAは、Sales Force Automation(営業支援システム)の略です。
営業活動で得た名刺情報、取引先データ、案件情報、営業プロセスなどを一元管理します。
SFAの主な機能:
- 営業進捗状況の可視化
- 売上予測の精度向上
- 営業活動の効率化
CRMとの違い:
CRMは、マーケティングや顧客サポートを含む広範囲をカバーしますが、SFAは営業活動の効率化や可視化に特化しています。
HubSpot(ハブスポット)とは?
HubSpot(ハブスポット)は、2005年にアメリカで開発されたインバウンドマーケティングのプラットフォームです。
無料のCRMを中心に、マーケティング、セールス、カスタマーサービスなどを支援する5つの製品で構成されており、必要に応じてアップグレードが可能です。
HubSpotの特徴:
- 低コストで導入可能。
- 施策の規模や内容に応じた拡張性を持つ。
HubSpotが人気な理由
すべてのツールを統合した独自のプラットフォーム
HubSpotが提供する独自開発のプラットフォームは、卓越した顧客体験を実現するために必要なツールをすべて統合しています。
各ツールは単独でも高い価値を提供しますが、相互に連携することで効果が飛躍的に増大し、企業の成長を加速させます。
また、柔軟にカスタマイズ可能なCRMが部署間の協力を促進し、顧客中心のビジネス戦略を実行する上で最適なツールとなっています。
世界で18万4000社以上、120カ国以上の企業に利用されている実績
HubSpotは、120カ国以上で18万4000社以上の企業に利用されています。
2006年にアメリカで創業して以来、企業が顧客を引き寄せ、信頼を築き、顧客満足度を向上させることを支援し、成長を後押ししてきました。
HubSpotは、CRMを中心にマーケティング、営業、カスタマーサービス、Webサイト管理のためのソフトウェアとサービスを開発・提供しており、現在では世界中の企業にとって不可欠なツールとして広く信頼されています。
1つのCRMでマーケティング・営業・カスタマーサクセスを管理可能
HubSpotは、1つのCRMでマーケティング、営業、カスタマーサクセスを一元管理できます。
各ツールが共通のCRMデータベースにリンクされているため、顧客接触の各段階について深い洞察を得ることが可能です。
ツールを単独で使用しても高い価値がありますが、一緒に利用することで効果が格段にアップします。これにより、顧客との関係をより密にし、効率的にビジネスを推進できるでしょう。
日本語サポートが利用可能
HubSpotでは、日本語でのサポートを受けることができます。
日本語設定の手順は以下の通りです:
- HubSpotにログイン後、設定アイコンをクリック
- 左側のサイドバーメニューから「アカウントの規定値」を選択
- 「ユーザーの既定」タブを開く
- 「言語」で「日本語」を選択
- 「保存」をクリックして設定完了
これにより、HubSpotの各機能を日本語で利用可能になります。
HubSpot(ハブスポット)の無料のCRMと5つのHubとは?
HubSpotは、無料で使えるCRMと、以下の5つのHubと呼ばれる製品を提供しています。それぞれの機能は次の通りです。
HubSpot CRM(無料)
HubSpot CRMは、無料で利用可能なCRM機能を持つツールです。
以下の情報を一元管理できます。
- 顧客のWebサイト訪問履歴、フォーム送信、メール開封といった行動履歴
- 氏名、会社名、部署、メールアドレスなどの**見込み顧客(リード)**の詳細情報
- 商談の進捗状況や取引内容
Marketing Hub
Marketing Hubは、リードを獲得するためのコンテンツ作成や、マーケティング施策の自動化を支援するツールです。
高度な分析機能を活用することで、データに基づいた効果的なマーケティングが可能です。
主な機能:
- リードジェネレーション: リードを効率よく獲得
- マーケティングオートメーション: 特定のリードにカスタマイズしたコンテンツやCTAの表示、メール配信を自動化
- アナリティクス: マーケティング活動の効果測定
Sales Hub
Sales Hubは、営業活動を自動化・効率化するツールです。
顧客属性に最適化されたメールの自動配信や、効果的なテンプレートの共有が可能です。
主な機能:
- 高度なCRM: 商談進捗の管理をさらに強化
- ミーティング設定: 顧客とのスケジュール調整を自動化
- 見積もり作成: 簡単に見積書を作成・送付
Service Hub
Service Hubは、顧客満足度向上を目的としたツールです。
顧客対応を効率化し、顧客との良好な関係を築くための機能を提供します。
主な機能:
- チケット管理: 顧客対応を優先順位づけし、漏れなく対応
- 顧客フィードバック: アンケートを活用して改善点を把握
- ナレッジベース: FAQを蓄積し、顧客の自己解決を支援
CMS Hub
CMS Hubは、専門知識がなくてもWebページを作成・更新できるツールです。
HubSpotのサービス管理下にあるため、WordPressとは異なり、インストールやメンテナンス、セキュリティ対策が不要です。
主な機能:
- ドラッグ&ドロップエディター: 簡単にページ編集が可能
- SEO推奨: 管理画面でSEOの改善アドバイスを表示
- ウェブサイトテーマ: テーマを選んで迅速にサイト構築
Operations Hub
Operations Hubは、HubSpotと他のアプリを連携し、データを同期・整理できるツールです。
データ管理や業務プロセスの自動化により、効率的な運用を実現します。
主な機能:
- データ同期: 顧客データを統一し、表記揺れを自動で調整
- プログラマブルオートメーション: 複雑なワークフローの作成が可能
- データ品質管理オートメーション: データの整合性を保ちながら効率化
HubSpot(ハブスポット)の利用料金とは?
これまでご紹介したように、HubSpotは無料のCRM機能と5つの有料機能で構成されています。
そのため、自社のマーケティング施策に応じてツールを組み合わせられ、利用料金はその内容により変動します。
例えば、無料のHubSpot CRMに加えて本格的なWebサイト構築を行いたい場合、Professionalプランを採用することで、月額9万6,000円となります。
料金に関しては、コチラの記事で詳しく説明しているので一緒にご覧ください
HubSpot(ハブスポット)の導入をおすすめしたい企業
インバウンドマーケティングを支援するサービスの中でも、特にHubSpotの導入をおすすめしたい企業には以下の4つのタイプがあります。詳しく説明します。
タイプ1. ツールの導入費用を抑えたい企業
HubSpotは、無料のCRM機能に加えて、手頃な価格のStarter機能も提供しています。
これにより、初期費用を抑えつつ手軽に導入を開始することが可能です。
また、現在類似のシステムを利用している企業でも、HubSpotにリプレイスすることでマーケティングコストの削減が期待できます。
タイプ2. CRM・SFA・MAツールをこれから導入したい企業
CRM・SFA・MAツールを未導入の場合、顧客情報や営業情報をアナログ管理しているケースが多く、
- 作業負担の増大
- 管理の抜け漏れ
といったリスクが発生する可能性があります。
HubSpotなら、これらの機能をオールインワンで利用できるため、導入・運用の手間を軽減できます。
特に、インバウンドマーケティングをこれから始めたい企業におすすめです。
タイプ3. マーケティング情報を一元管理したい企業
バラバラのサービスを使用していると、情報が分散し、管理の手間やコストが増加してしまいます。
HubSpotでは、全ての情報を一元管理できる仕組みを提供しており、効率的なマーケティング運用が実現可能です。
これにより、管理負担を軽減しつつ効果的なマーケティング施策を実行できます。
タイプ4. コンテンツマーケティングに力を入れていきたい企業
HubSpotは、使いやすいインターフェースで次のような機能を提供し、コンテンツマーケティングを支援します。
- SEO対策やモバイル最適化機能で簡単にコンテンツの魅力を高める
- ブログ投稿や管理を効率化
- 必要な分析機能を活用して、PDCAサイクルを迅速かつ正確に回す
具体的にHubSpotで可能なことは次の通りです:
- ブログの作成・投稿・管理を簡単に行う
- コンテンツのSEO対策をサポート
- モバイル端末向けにコンテンツを最適化
- コンテンツのアクセス解析を実施
- 分析結果を基にPDCAサイクルを回し、改善を図る
HubSpot(ハブスポット)の導入前に確認したいこと
導入の目的と自社に必要な機能は何か
HubSpotを導入すること自体が目的にならないよう、導入目的を明確にすることが重要です。
自社の課題を分析し、ゴールを設定した上で、必要な機能を事前に洗い出しましょう。
HubSpotは、必要な機能だけを選択して導入可能なため、コストを抑えた運用ができます。
担当者が直感的に操作できるか
どれほど便利なツールでも、現場担当者が操作できなければ活用は難しくなります。
HubSpotは、製品ごとに無料デモを提供しているため、実際に担当者が操作して意見を確認することをおすすめします。
十分なサポート体制があるか
操作が簡単なツールでも、運用中に疑問やトラブルが発生することは避けられません。
そのため、充実したサポート体制を持つツールを選ぶことが重要です。
HubSpotは、コミュニティ、メール、チャットを通じた課題解決のためのサポートを提供しています。ただし、サポート内容は機能面の相談に限られます。
マーケティング戦略の設計や施策改善については、専門の代理店を活用すると安心です。
代理店選びや導入のメリット・デメリットについては、後ほど詳しく解説します。
定期的なアップデートがされているか
BtoBマーケティングの環境は急速に変化しており、これに対応するためにツールの定期的なアップデートが不可欠です。
また、セキュリティ対策の観点でも、ツールの更新状況を確認することが重要です。
HubSpotは、ユーザビリティ向上とセキュリティ強化のために頻繁にアップデートを実施しています。
さらに、HubSpot側でアップデートを管理するため、自社での更新作業は不要で、常に最新バージョンのツールを利用できます。
HubSpot(ハブスポット)の使い方
HubSpotを活用したマーケティング戦略の具体的な使い方・活用方法について以下で解説します。
オムニチャネルマーケティングの統合
HubSpotは、ウェブサイト、ブログ、ソーシャルメディア、メールマーケティング、広告など複数のチャネルを統合し、マーケティング活動を効率的にサポートします。具体的な活用方法は以下の通りです。
- ウェブサイトとの連携
HubSpotのCMS機能を活用し、ウェブサイト上のコンテンツを管理。
さらに、トラフィックの分析やパーソナライズされたコンテンツ配信を行います。 - ソーシャルメディア管理
HubSpotのソーシャルメディアツールを使って、ソーシャルメディアキャンペーンを計画し、その効果を分析します。 - メールマーケティングの最適化
メールテンプレートやセグメンテーション、自動化ワークフローを活用し、ターゲットに効果的なメールマーケティングを実現します。
メールマーケティングの最適化とパーソナライゼーション
HubSpotは、メールマーケティング活動を最適化し、パーソナライズを支援する多彩な機能を提供しています。以下がその活用方法です。
- セグメントの作成
リードや顧客を、属性や行動に基づいてセグメント化することで、的確なターゲティングが可能になります。 - 自動化ワークフローの活用
ユーザーの行動や特定のトリガーに基づき、自動でメールを送信したりフォローアップを実行できます。 - パーソナライゼーションの実現
メールの内容や送信タイミングを個別にカスタマイズし、ターゲットに最適な内容・時間で配信することが可能です。
レポートとデータ分析による改善案出し
HubSpotは、データ収集・分析機能を活用してマーケティング活動を改善し、成果を測定できます。以下は具体的な活用例です。
- レポートとダッシュボードの作成
ウェブサイトのトラフィック、コンバージョン率、メールキャンペーンの成果などのデータを可視化して分析できます。 - リードスコアリングと分析
リードの行動データや属性情報をもとに、リードの興味度にスコアを付けることで、優先的にアプローチすべきリードを簡単に特定可能です。 - A/Bテストの実施
メールの件名、コンテンツ、ランディングページのデザインなどをテストし、最適な選択肢を特定します。
HubSpotを代理店から導入するメリット・デメリット
これまでHubSpotの使い方を説明してきましたが、ノウハウやリソースが不足している場合、代理店の活用がおすすめです。
以下では、HubSpotを代理店から導入するメリットとデメリットを解説します。
メリット
HubSpotを代理店から導入することで得られる主なメリットは2つあります。
- 戦略(シナリオ)設計や検証・改善の提案が受けられる
- 導入方法や操作方法に関するサポートを受けられる
最も大きなメリットは、MA戦略の設計や検証・改善提案が受けられる点です。
HubSpotで目標を達成するには、適切な戦略設計が欠かせません。さらに、実行した施策の効果検証や改善も重要です。
代理店の豊富な経験を活かした提案を受けることで、PDCAを迅速かつ正確に進められるため、成功への最短ルートを確保できます。
また、HubSpotは直感的なUIを備えていますが、使い方に迷った場合でも代理店がサポート役となり、スムーズな運用を助けてくれます。
デメリット
一方で、代理店を利用する際のデメリットも考慮する必要があります。
- 自社ビジネスの情報共有に時間がかかる
代理店に自社のビジネス内容や事業環境を理解してもらうには、一定のコミュニケーションが必要です。
これにより、HubSpot導入後すぐに戦略設計や設定を開始することが難しくなる場合があります。
ただし、支援実績が豊富な代理店を選べば、こうした課題はある程度解消可能です。
HubSpot(ハブスポット)導入代理店の選び方
HubSpotを導入する際には、以下の観点から最適な代理店を選ぶことが重要です。
サービス内容(支援対応の領域)
代理店が提供するサービスの領域を確認しましょう。
マーケティング戦略の立案、Webサイト制作、ブログ運用、リスティング広告運用など、幅広い支援が可能な代理店を選ぶと、ワンストップで対応が可能です。
一部の代理店は、Web制作には強いが戦略立案や運用は不得意という場合もあります。
幅広い支援を提供できる代理店を選ぶと安心です。
他社の支援実績
代理店の支援実績の「質」を確認しましょう。
支援実績の「数」よりも、1社1社に深く関わり、成功を導いた実績がある代理店の方が、より効果的なサポートを提供できる可能性が高まります。
費用
サービス内容と支援実績を十分に満たした上で、予算に合う代理店を選定しましょう。
HubSpot導入後は、代理店との付き合いが長期化する場合もあるため、毎月の費用が無理のない範囲であることが大切です。
さいごに
ここまで、HubSpotの機能や特長、導入するメリット、代理店選びのポイントなどを紹介しました。
本記事が、HubSpot導入を検討する際の参考になれば幸いです。
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