数あるマーケティングツールの中でも、トップクラスの利用率を誇るHubSpot。
HubSpotでは、目的別に分けられた4つのツールを用意されたグレードから自由に契約し、自社に必要な機能をカスタマイズできることも特徴の一つとなっています。
今回は、それぞれのツールの料金システム、そして、それぞれのプランの特徴をご紹介いたします。
HubSpotとは

まず初めに、HubSpotとはどのようなツールなのかを簡単にご紹介します。
HubSpotとは、2005年にアメリカで開発されたマーケティングプラットフォームです。
無料で利用することのできるCRMの機能、マーケティング、セールス、カスタマーサービス、そしてコンテンツ作成、それぞれを支援するツールの5つのツールからなり、冒頭でも説明した通り必要に応じて、それぞれ個別にアップグレードすることができることが特徴の一つとなっています。
また、CRM、マーケティングオートメーション、SFAなどのツールを一つのプラットフォームで管理できるようになることも大きな特徴です。
これにより、データ共有のためのAPI連携などをしたときに起こる手間を一切かけることなく、データの一括管理ができるようになります。
CRMの機能が無料で使えることから、低コスト、そして事業規模の小さいときから顧客管理のためのツールとして使い始めることが可能であり、マーケティングの内容や規模が大きくなったとしても、アップグレードで対応できる、非常に優れたマーケティングツールとなっています。
HubSpotについてより詳しく知りたい方は、別の記事で紹介しているので、下のリンクからそちらの記事をご覧ください!

HubSpotの機能、特徴とは?マッチする企業や運用代行の必要性についても解説!
MAには様々なベンダーのものがあり、それぞれ異なる特徴を持っています。
この記事では、コストパフォーマンスが高いことで話題のHubSpotについての特徴や強み、またどうすれば自社に適合したMAを選ぶことができるのかについて、そして、MAの専門的な知識を持った運用代行の重要性についてもご紹介します。
HubSpotの料金システム

HubSpotは、無料のCRM機能の他に、4つの「Hub」と呼ばれるツールを提供しています。
まずは、4つのHubのそれぞれの料金システムを見ていきます。
Marketing Hubの料金システム
Marketing Hubは、マーケティングオートメーション(MA)のようなもので、LPの作成やメールを活用したリードナーチャリングなど、リード創出のために役立つツールとなっています。
Marketing Hubには、3つの料金プランがあり、それぞれ以下のようになっています。
・Starter:6,000円/月
上記の金額に1,000件のマーケティングコンタクトが含まれる。
マーケティング対象外のコンタクトはすべて無料。
マーケティングコンタクトとマーケティング対象外のコンタクトを合わせたコンタクト全体で1,500万件まで登録可能。
1,000件以上のマーケティングコンタクトを利用する際の料金(1000件あたり、月額)
1,001~3,000件:6,000円
3,001~5,000件:5,400円
5,001件以上:4,800円
・Professional:106,800円/月+導入支援費用360,000円/一回
上記の金額に2,000件のマーケティングコンタクトが含まれる。
マーケティング対象外のコンタクトはすべて無料。
マーケティングコンタクトとマーケティング対象外のコンタクトを合わせたコンタクト全体で1,500万件まで登録可能。
2,000件以上のマーケティングコンタクトを利用する際の料金(5000件あたり、月額)
2,001~22,000件:30,000円
22,001~42,000件:27,000円
42,001~62,000件:24,000円
62,001~82,000件:21,000円
82,001件以上:18,000円
・Enterprise:384,000円/月+導入支援費用720,000円/一回
上記の金額に10,000件のマーケティングコンタクトが含まれる。
マーケティング対象外のコンタクトはすべて無料。
マーケティングコンタクトとマーケティング対象外のコンタクトを合わせたコンタクト全体で1,500万件まで登録可能。
10,000件以上のマーケティングコンタクトを利用する際の料金(10,000件あたり、月額)
10,001~50,000件:12,000円
50,001~100,000件:10,800円
100,001~200,000件:9,600円
200,001~500,000件:8,400円
500,001件以上:7,200円
Sales Hubの料金システム
Sales Hubは、SFAに似た機能を持つツールです。
リードの属性に合わせ、適切なメールの自動配信や、そのメール内容をテンプレート化し、社内で共有するなど、営業活動の効率化を可能としてくれるツールです。
Sales Hubには3つの料金プランがあり、それぞれ以下のようになっています。
・Starter:6,000円/月
上記の金額にユーザー2名分の料金が含まれている。
ユーザーを追加したい場合は一人あたり3,000円/月を支払えば可能。
・Professional:60,000円/月
上記の金額にユーザー5名分の料金が含まれている。
ユーザーを追加したい場合は一人あたり12,000円/月を支払えば可能。
・Enterprise:144,000円/月+導入支援費用360,000円/一回
上記の金額にユーザー10名分の料金が含まれている。
ユーザーを追加したい場合は一人あたり14,400円/月を支払えば可能。
Service Hubの料金システム
Service Hubは、顧客満足度の向上に貢献するツールで、顧客サポート体制をよりよくしたい企業や、リードをプロモーターにしたいと考えている企業にピッタリのツールです。
Service Hubには3つのプランがあり、それぞれ以下のようになっています。
・Starter:6,000円/月
上記の金額にユーザー2名分の料金が含まれている。
ユーザーを追加したい場合は一人あたり3,000円/月を支払えば可能。
・Professional:48,000円/月
上記の金額にユーザー5名分の料金が含まれている。
ユーザーを追加したい場合は一人あたり9,600円/月を支払えば可能。
・Enterprise:144,000円/月+導入支援費用360,000円/一回
上記の金額にユーザー10名分の料金が含まれている。
ユーザーを追加したい場合は一人あたり14,400円/月を支払えば可能。
CMS Hubの料金システム
CMS Hubは、Webサイトの作成や更新、インフラ管理を容易にするためのツールです。
これにより、今まで多大な時間を割いていたWebサイトの作成にかかわる部分の時間を大幅に減らすことができるため、他のビジネスにより多くの時間を注ぐことができるようになります。
CMS Hubは2つの料金プランからなり、それぞれ以下のようになっています。
・Professional:36,000円/月
・Enterprise:10,800円/月
HubSpotのそれぞれの料金プランの特徴

HubSpotには5つのツールがあり、Marketing Hub、Sales Hub、Service Hubにはそれぞれ3つのプラン。
そして、CMS Hubには2つのプランがあるとご紹介しました。
ここからは、有料プランのある4つのツールのそれぞれのプランの特徴を要点を押さえてご紹介します。
細かいプランの違いをチェックしたい方は、以下のURLからHubSpotの公式ページでご確認ください。
HubSpot製品・サービスカタログ
Marketing Hubの料金プランの特徴
3つのプランの中で一番安い、「Starter」では、機能制限が多く、使うことのできる主な機能はメールマーケティングのみとなっています。
1ヶ月あたり、コンタクトの数の5倍の数のメールの送信が可能となっています。
料金システムの項目でも解説した通り、課金で増やすことができるため、必要であれば、それで対応することが可能です。
「Professional」を利用すると、非常に多くの機能が使用可能になります。
まず、メールの送信が可能な数が、コンタクト数の10倍まで増えます。
さらに、ソーシャルメディアとの連携が可能となり、スマートフォンの利用者が爆発的に増加していることで重要となりつつある、SNSを利用しているリードへのアプローチを、より効果的に行うことができます。
また、Salesforceとの連携が可能となることで、メールの開封率などの確認が可能となり、より細かな戦略設計に役立ちます。
「Enterprise」では、当然さらに多くの機能が解放されます。
まず、シングルサインオンが可能となり、ログインの手間を減らすと同時に、セキュリティの強化を図ることができます。
また、YouTubeの運用を行っている企業にとっては重要となる、YouTubeアナリティクスとの連携もEnterprise限定のものとなっています。
それに加え、メール過剰送信防止機能や、予測リードスコアリングなど、より高度なマーケティング活動を補助するツールの利用が可能となります。
Sales Hubの料金プランの特徴
まず、一番安い「Starter」について解説します。
Sales Hubでは、営業の効率化を可能とする機能が多くありますが、Starterでもメールの追跡機能やテンプレート保存機能、そして、送信スケジュールの管理など、様々なことが可能です。
メールの追跡機能とは、送信したメールが開封されると、リアルタイムで通知が表示される機能で、これにより、送信相手が興味を持ったタイミングでアプローチが可能になります。
さらにテンプレートの保存機能や送信スケジュール管理などは、メールマーケティングなどを効率化させ、PDCAの高速化にも繋がる優れものです。
それに加え、迅速な対応ができるようになることでのリードや顧客との関係強化にも繋がります。
「Professional」では、機能の制限の多くが解放され、より高品質なサポートを受けることができるようになります。
まず、Marketing HubのProfessionalプラン同様、Salesforceとの連携が可能となるため、常に最新のデータを共有することが容易になります。
また、HubSpotサポートチームに直接電話で問い合わせることも可能となります。
HubSpotからの迅速なサポートを受けることができるようになるため、より重要なリードや顧客への対応に時間を割くことができるようになります。
「Enterprise」では、痒い所に手が届くような機能が多く備わっており、より一層業務の効率化に役立てることができるようになります。
具体的には、HubSpotアカウントを使用して録音されたコールを文字起こしすることができる機能や、複数のツールを1つのIDとパスワードでアクセスすることができるシングルサインオン機能などです。
さらに、予測リードスコアリング機能では、多彩な情報からリードをスコアリングし、優先順位を自動で判定してくれるため、より確度の高いリードへ重点的にアプローチをすることができるようになります。
Service Hubの料金プランの特徴
顧客へのサポートの重点を起き、顧客満足度の向上などを目的とした、Service Hubでも、上2つと同じように3つの料金プランが用意されており、同じように「Starter」「Professional」「Enterprise」の順に料金とクオリティが向上していきます。
「Starter」では、一番安いプランということもあり、一部の機能しか利用することができませんが、顧客満足度の向上に繋がる機能がたくさんあります。
コミュニケーションの受信トレイを利用し、多数の顧客との1対1でのコミュニケーションを管理ができるようになります。
また、チャットボットの設置も可能となります。
訪問者の対応を最適なカスタマーサービス担当に引継ぎをすることや、ナレッジベース記事の紹介などが可能で、顧客満足度の向上に役立てることができます。
さらに、メールの送信予約も可能となっているため、より効率的に最適なタイミングでのメール送信ができます。
「Professional」では、他ツールと同様、より多くの機能が解放されます。
解放されるものの中でも特徴的なものを挙げるとすると、電話サポートとカスタムレポート、そしてカスタマーフィードバックです。
ここまで紹介した上2つのツール同様Professionalで解放される機能の電話サポートは、HubSpotのサポートチームから直接電話でサポートを受けられるようになるため、トラブルなどにも迅速に対応することができるようになり、より重要な顧客満足度の向上へ力を集中させることができるようになります。
また、カスタムレポートは、カスタマーサービスデータ、CRMコンタクト、会社、チケットデータを活用したカスタムレポートの作成ができる機能となっています。
これにより、問題点の発見作業を一か所で行うことができるようになるため、業務の効率化を行えます。
そして、カスタマーフィードバックの機能は、顧客体験について顧客自身にアンケートをすることが可能となる機能です。
貴重な顧客からの直接の意見を得ることができるようになり、より具体的なより具体的な改善案の立案に繋がります。
「Enterprise」では、チームの階層化やSlackとの連携機能など、細部までツールを活かすことができるようになる機能が多く含まれており、業務の効率化をより一層進めてくれます。
その他にもシングルサインオン機能など、上2つのEnterpriseと同様のサポートが受けることができるようになります。
CMS Hubの料金プランの特徴
Webサイトの作成や管理、更新などを容易にするツールであるCMS Hubには、ここまで紹介してきた3つのツールとは違い、「Professional」と「Enterprise」の2つのプランしか用意されていません。
「Professional」では、コンテンツアナリティクスビューやSEOアドバイス、用意されたWebサイトのテーマの利用などが可能となります。
コンテンツアナリティクスビューでは、コンテンツの成果に関するレポートをフィルタリングすることが可能です。
そして、SEOアドバイスは、Webサイト全体のSEOの問題を見つけ出し、オーガニックでの流入を増やすためにページを最適化する方法を教えてくれます。
また、Webサイト全体のテーマも用意されているため、複雑な設定作業を要すことなく、サイト全体の外観を変更することができます。
「Enterprise」では、適応型テストやコードアラートなどの機能が利用可能となります。
適応型テストとは、人工知能を使用してA/Bテストを自動化し、時間の節約とCV率の向上を同時に実現することができます。
コードアラート機能は、ページの読み込み速度低下に繋がるような問題がないかを検出することができ、改善することでSEOの対策になる優れものです。
まとめ
今回は、HubSpotの5つのツールの紹介と、4つの有料ツールの料金プランの特徴を解説しました。
これらのツールをそれぞれで契約、カスタマイズすることができることがHubSpotの強みとなっているだけでなく、ツールそれぞれの使い勝手も非常にいいため、契約企業が多いことも納得のツールとなっています。
今回ご紹介した機能はほんの一部であり、他にも多くの機能があるため、HubSpotの公式サイトからその機能のすべてを確認されることをおすすめします。