目次
- 1 失敗に繋がりやすいSalesforce導入に対する誤解
- 1.1 「なんでもできる!」という誤解
- 1.2 「値引き金額がすごい!」という焦り
- 1.3 「成功に導いてくれる!」という他責思考
- 2 Salesforce導入でよくある6つの失敗要因
- 2.1 「Salesforceを導入すること」が目的となっている
- 2.2 利用する現場部門の「同意」が得られていない
- 2.3 「ワークフロー」が存在しない、決まっていない
- 2.4 Salesforceを導入したのに現場の作業量が増大している
- 2.5 データ分析やトラブルの解決ができない
- 2.6 操作性が悪い、自社に合わない
- 3 失敗事例から学ぶSalesforce導入成功への5つのヒント
- 3.1 Salesforceを導入する目的を決める
- 3.2 Salesforceで「データを一元化」する
- 3.3 標準機能を最大限活用し、「必要な部分のみ」カスタマイズする
- 3.4 Salesforceの運用マニュアル(ガイドライン)を作成する
- 3.5 社内で「アドミニストレーター(管理者)」や「インフルエンサー」を育成する
- 4 Salesforce導入時によく起こる7つの失敗の具体例
- 4.1 失敗例1:Salesforceを理解する人が社内にいない
- 4.2 失敗例2:Excelとの二元管理で作業負担が増大
- 4.3 失敗例3:カスタム開発が複雑化しメンテナンス負担が増大
- 4.4 失敗例4:顧客情報の重複登録
- 4.5 失敗例5:現場での導入メリットが共有されていない
- 4.6 失敗例6:従業員がシステムを使いこなせない
- 4.7 失敗例7:部署間で情報が共有されない
- 5 まとめ:失敗を防ぎ、Salesforce導入を成功に導くために
- 5.1 Salesforce導入を成功させるためのパートナー選びの重要性
営業活動の効率化と営業DXの推進に欠かせない存在となっている「Salesforce」。これは、世界No.1の営業支援ツール(SFA)および顧客関係管理(CRM)ツールとして、多くの企業に導入されています。しかし、導入後に「運用が定着せず現場で利用されていない」や「業務効率化や営業成果の向上につながらない」といった課題を抱えている企業も少なくありません。
そこで本記事では、「Salesforce導入が失敗する原因」と「失敗事例から学ぶ成功のポイント」を詳しく解説します。すでにSalesforceを導入しているものの、運用改善や成果向上を目指している担当者様にとって、有益な情報となるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
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失敗に繋がりやすいSalesforce導入に対する誤解
Salesforce導入が失敗に終わるケースの多くは、その決定プロセスに共通の落とし穴が存在します。以下に、よくある失敗事例を通じて、どのような決定の仕方が失敗に繋がりやすいのかを解説します。
「なんでもできる!」という誤解
Salesforceは多機能で柔軟性が高く、「なんでもできる」と言われるツールです。しかし、次のような状況に陥ると失敗しやすくなります:
- プレゼンテーションの華やかさに引き込まれ、「自社に導入すればなんとかなる」という誤解。
- 「月額18,000円で何でも実現できる」「できない機能はカスタマイズ可能」という過剰な期待。
Salesforceは、自社に合った運用環境を構築するためのカスタマイズや開発が必要不可欠です。プレゼンテーションで見たものをそのまま使えるわけではありません。
「導入するだけで成功する」と信じることが、大きな失敗の引き金となります。
「値引き金額がすごい!」という焦り
「値引き」や「特別感」を演出されることで、購入を急いでしまうケースも失敗に繋がりやすいです:
- 直販での大幅値引きや永年割引の提案に魅力を感じ、冷静な判断を欠く。
- 導入費用や運用定着のコストを十分に考慮せずに契約してしまう。
特に、「今だけの値引き」や「期間限定」といったパワーワードに引き寄せられ、自社の準備が整っていないタイミングで導入を決定するのは危険です。導入は自社のペースで計画し、慎重に進めるべきです。
「成功に導いてくれる!」という他責思考
「成功事例の多さ」「学習コンテンツの充実」「コミュニティの活発さ」などに安心してしまい、次の点を見落とす場合があります:
- 「誰が推進するか」を明確にしないまま導入。
- 社内の運用体制が整っていないのに、外部に頼りきりで進める。
確かに、Salesforceは多くの支援体制が整っていますが、成功のカギは自社が主体となって活用する姿勢です。
「導入するだけで成功する」と考えたり、外部に完全に依存することは失敗を招く原因になります。
Salesforce導入でよくある6つの失敗要因
Salesforce導入で成果を出せない企業には、共通するポイントが見受けられます。以下に失敗事例の共通点を6つに分けて解説します。
「Salesforceを導入すること」が目的となっている
Salesforceは、導入するだけで効果を発揮する「魔法のツール」ではありません。
効果を出すには、運用ルールを明確にし、営業実務の基盤として機能させる必要があります。
目的や運用方法が曖昧なまま導入すると、次第に利用が形骸化し、
「単なるデータベース」と化してしまいます。これを防ぐには、導入前に明確な目標設定と運用計画を立てることが重要です。
利用する現場部門の「同意」が得られていない
現場部門での反対意見や懸念は、導入失敗の一因です。
特に、現場部門が「業務負担が増える」とネガティブに捉えることが問題になります。
導入時には、営業プロセスの効率化や収益性向上などの意義を共有し、現場の合意を得ることが不可欠です。
また、部門長やマネージャーがリーダーシップを発揮し、現場のサポートを行う姿勢を示しましょう。
「ワークフロー」が存在しない、決まっていない
Salesforce導入後には、新しいワークフローが必要です。
運用計画や業務フローを詳細に決めていない場合、現場での混乱や業務の停滞につながります。
例として、以下のような具体的な運用方法を事前に検討しましょう:
- 顧客対応の記録や日報はSalesforce上に入力
- チーム内の簡易連絡やディスカッションはSalesforceのチャットツールを利用
- スケジュール管理や書類作成もSalesforceで統一
さらに、データの分析・活用方法についての取り決めも重要です。適切な分析が行えることで、Salesforceの価値が最大化します。
Salesforceを導入したのに現場の作業量が増大している
Salesforceの柔軟性が裏目に出て、不要な入力項目を増やすことで現場の作業負担が増える場合があります。
設計段階で、最低限の入力項目に絞る工夫をすることで、作業量の増加を防ぎます。
データ分析やトラブルの解決ができない
Salesforceの価値は、データ分析とその活用にあります。
しかし、データ分析の知識やトラブル対応のスキルが不足していると、十分に活用できません。
これを解決するには、社内で以下のような専門担当者を育成することが必要です:
- アドミニストレーター(管理者)
- インフルエンサー(運用の牽引役)
社内で対応できる体制を整備することで、運用トラブルを最小限に抑えます。
操作性が悪い、自社に合わない
UI(ユーザーインターフェース)が使いにくいと、現場での利用が進みません。
Salesforceには30日間の無料トライアルがあるため、事前に操作性を確認し、ギャップを埋めることが大切です。
また、費用が許せば、ボタン配置や配色のカスタマイズを検討することで、使い勝手を改善できます。
失敗事例から学ぶSalesforce導入成功への5つのヒント
Salesforce導入を成功に導くための「5つの秘訣」をご紹介します。これらを実践することで、導入効果を最大化し、現場での運用定着をスムーズに進めることができます。
Salesforceを導入する目的を決める
Salesforce導入時には、「何のために使うのか」や「どのような利益を得るのか」を明確にすることが大切です。
また、現場メンバーに目的や想定される効果を共有することで、導入への賛同を得やすくなります。
現場メンバーに説明する際のポイント:
- 顧客情報を一元管理できる
- 効率的で生産性の高い営業活動が実現できる
- 必要に応じてツールをカスタマイズできる
Salesforceで「データを一元化」する
社内で分散しているデータや、Excelで管理している情報をSalesforceに集約し、データ管理を一本化します。
Salesforceにデータを蓄積することで、精度の高い傾向分析や戦略的な意思決定が可能になります。
注意点:
「ExcelとSalesforceの二元管理」が発生すると、運用効率が低下し、導入効果が半減します。すべてのデータをSalesforceに登録し、一元管理を徹底しましょう。
標準機能を最大限活用し、「必要な部分のみ」カスタマイズする
Salesforceは、「顧客情報」「商談管理」「レポート・ダッシュボード」などの標準機能が充実しています。
標準機能を活用することで、Salesforceの保守やバージョンアップの恩恵を最大限に受けることができます。
カスタマイズに関するポイント:
- カスタマイズは必要最低限にとどめ、構造の複雑化を防ぐ。
- 業務に合わせた最適なカスタマイズを行う場合は、外部のプロフェッショナルに相談する。
過剰なカスタマイズは、運用の複雑化や更新時の負担増につながるため、慎重に検討してください。
Salesforceの運用マニュアル(ガイドライン)を作成する
Salesforceを活用するには、運用マニュアルの作成が欠かせません。
特に、以下のポイントを明確にしておくことで、現場での定着がスムーズになります:
- 顧客データをどのように利用するか
- 日々の入力ルール
運用開始後に課題が発生した場合、再検討を重ねて改善する姿勢も重要です。
導入ベンダーが一般的な運用マニュアルを用意している場合もあるため、相談してみると良いでしょう。
社内で「アドミニストレーター(管理者)」や「インフルエンサー」を育成する
Salesforceの運用を社内に定着させるため、以下の役割を持つ人材を育成します:
- アドミニストレーター:操作方法やトラブル解決の相談窓口を担当。
- インフルエンサー:Salesforceの魅力を広め、社内での活用を推進。
これらの役割を担う人材が、社内にファンを増やし、運用促進の波及効果を高めます。
育成が難しい場合の対策:
- Salesforceのコンサルティングパートナーに依頼する。
これにより、ノウハウの獲得や導入プロジェクトの迅速化が可能になります。
Salesforce導入時によく起こる7つの失敗の具体例
失敗例1:Salesforceを理解する人が社内にいない
課題:操作方法やトラブル解決が分からず、現場が混乱
Salesforceに詳しい管理者(アドミニストレータ)が不在のため、ちょっとした操作やトラブル解決に苦労するケースです。結果として、現場の「少し詳しい社員」に問い合わせが集中し、その社員の業務負担が増大。十分な知識がないため、正確な回答やサポートができず、Salesforceの活用が進みません。
対処法:
- 社内人材を育成:管理者やインフルエンサーを育てる。Trailheadなどの学習ツールを活用し、社内での専門家を育成。
- 外部リソースの活用:人材育成が難しい場合は、Salesforceパートナー企業に相談して管理者の派遣やコンサルティングを依頼。
失敗例2:Excelとの二元管理で作業負担が増大
課題:従来のExcel管理を止められず、Salesforceとの二元管理が発生
Salesforceを導入したにもかかわらず、従来のExcelによる管理が併用され、情報が分散。更新やメンテナンスに多大な手間がかかり、業務効率が低下します。データが統一されないため、Salesforceの価値が十分に発揮されません。
対処法:
- 情報の一元化:Salesforceが得意な部分(顧客情報や商談管理)を積極的に移管。
- 自動化の活用:レポートやダッシュボードの更新タイミングを設定し、手作業を削減。必要な場合のみ、SalesforceデータをCSV形式でエクスポートして利用。
失敗例3:カスタム開発が複雑化しメンテナンス負担が増大
課題:過度なカスタム開発で運用が煩雑に
Salesforceを自社向けにカスタマイズしすぎた結果、運用が複雑化。カスタム部分はSalesforceの標準保守対象外のため、管理者がメンテナンスに追われ、本来の活用推進が滞ります。
対処法:
- 標準機能の活用を優先:Salesforceの豊富な標準機能を活用し、不要なカスタマイズを避ける。
- 外部プロフェッショナルへの相談:すでに複雑化している場合は、専門家に依頼し、運用改善を図る。
失敗例4:顧客情報の重複登録
課題:データ重複により最新情報が分からない
複数人がデータを登録する際、同じ顧客情報が重複して登録されるケースがあります。この結果、最新情報が特定できず、営業効率が低下。運用での確認作業だけでは重複を防ぐことが難しい場合もあります。
対処法:
- 重複防止機能の活用:「一致ルール」や「重複ルール」を活用して重複登録を防止。必要に応じてカスタムルールを設定。
- 登録プロセスの標準化:データ登録前に既存情報を検索・確認するフローを導入。
失敗例5:現場での導入メリットが共有されていない
課題:Salesforceが現場で活用されない
導入目的やメリットが現場に共有されておらず、Excelや既存システムからの移行が進まないケースです。導入計画が現場の意見を反映していないため、抵抗感や不信感が生じています。
対処法:
- 現場の意見をヒアリング:現場での課題や必要な機能を把握し、導入計画に反映。
- 導入メリットの周知:顧客情報の一元化や営業効率化など、具体的な利点を説明し、現場の理解を深める。
失敗例6:従業員がシステムを使いこなせない
課題:導入後の教育不足で現場に混乱
従業員がSalesforceの基本操作を習得しておらず、利用が進まないケースです。特に、カスタム機能が多い場合、操作が煩雑になり、使い勝手が悪くなります。また、トラブル発生時の対応が整備されていないことも課題です。
対処法:
- 段階的なトレーニングの実施:初心者向けの基礎教育から始め、長期的なスキルアップを計画。
- サポート体制の整備:IT担当部署や外部サポートの活用を検討し、トラブル対応窓口を明確化。
失敗例7:部署間で情報が共有されない
課題:Salesforceを活用した情報連携が不十分
システム間のデータ連携が不足している、もしくは、部署間のコミュニケーションが欠如しており、データ共有プロセスが確立されていないケースです。これにより、部門間の連携がスムーズに進みません。
対処法:
- 情報連携の推進:関連部署間で共通のルールを作成し、Salesforceをメインシステムとして運用。
- データ移行の計画的実施:データ棚卸しを行い、一元管理の徹底を図る。必要に応じて外部ベンダーの意見を取り入れる。
まとめ:失敗を防ぎ、Salesforce導入を成功に導くために
Salesforce導入を成功させるためのパートナー選びの重要性
Salesforce導入失敗の原因として、「導入目的の不明確さ」「現場とのコンセンサス不足」「ワークフローの未確立」「従業員の教育不足」、さらには「IT化を推進できる企業文化の未成熟」などが挙げられます。これらの課題を解決し、導入を成功に導くには、単独ではなく経験豊富なベンダーのサポートが不可欠です。
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