MA運用におけるKPI・KGIとは?設定するメリットや設定の具体例も紹介!

MAを導入し運用を始める際に、具体的な目標がなければ効果的な運用はできないとされています。
そのため、多くの企業が明確な目標の設定のために、KPIと KGIの設定を行なっています。

今回はこのKPIとKGIについて解説した後、MAを運用する際になぜKPIやKGIを設定しなければならないのか、そして具体的な設定方法までご紹介します。

MA運用の目標を明確化させることの重要性

目標を明確化させることの重要性は、全ての人が理解されていると思います。
これはMAというマーケティングツールを運用する際にも同じことが言えます。

具体的な目標がないままMAを導入し、運用を開始すると、様々な不具合が起こってしまいます

MA運用のよくある課題については別記事を用意していますので、そちらをご覧ください!

MA運用のよくある課題とは?成果を出すためのポイントもわかりやすく紹介!

MAを導入を考え始めた人の中でも「導入してから運用の難しさを知ったらどうしよう」という悩みを抱えてる方も多くいらっしゃいます。
この記事では、そんな悩みをなくすために、運用を始めてからよく起こる課題についてご紹介し、成果を出すためにはどのようなポイントを押さえなければいけないのかまで解説します。

早い段階で起こりうる不具合とは、適切なツール選択ができずに、必要とする機能がないなどといったパターンです。
これでは運用をするどころか、マーケティング施策かツールのどちらかを変更しなければいけなくなってしまいます。
この不具合は金銭的コストのみならず、無駄な工数を費やすことになり、とてつもない損失を生み出してしまいます。

こうならないためにも、目標を明確化し、この目標を達成するためにKPIとKGIを設定することが重要となるのです。

MA運用におけるKPI・KGIの意味とは?

マーケティングオートメーション(MA)の導入を決定し、目標を明確化したら、今度はKPI、とKGIを設定していきます。
そこでまずは、KPIとKGIがどのような意味なのか解説します。

KPIとは

KPIとは、「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指標」などと訳されます。
企業の設定した最終目標(KGI)に対して、目標達成の度合いを評価するための中間指標として設定されるものです
そのため、KPIは複数設定されることが多いです

最終目標(KGI)達成のためにどのようなプロセスを経ていかなければならないのか分かり、プロジェクトチーム全員が同じ方向を向くことができるようになります。

KPIを適切な設定は、最終目標(KGI)達成のために非常に重要となります。

KGIとは

KGIとは、「Key Goal Indicator」の略で、日本語では「重要目標達成指標」などと訳されます。
企業が設定する最終目標がこのKGIに当たります。

KPIが中間目標であり、「過程」であるのに対し、KGIは最終目標であり、言葉の通り「ゴール」となります

まずはこのKGIを設定し、KGIを分解、そして適切なKPIを設定することで、「具体的な目標」が出来上がるのです。

MA運用のKPI・KGIを設定するメリット

KPIとKGIは、目標を具体化し、その達成のためにどのようなプロセスをたどるべきか判別するために重要であると書きました。
では、KPIとKGIは、具体的にどのようなメリットをもたらすのか見ていきましょう。

社内の方向性を統一できる

KPIとKGIを適切に設定することで、社内全体が統一された方向へ向かっていくことができるようになります。
企業としての最大目標であるKGIを、全体が認識し、その達成のためにKPIを設定することで、全員がどこへむかってそれぞれの業務を行っているのか分かるようになるためです

すると、組織としての連携力や、具体的な目標をハッキリ持つことによるモチベーションアップなど、多くのメリットを受けることができます。

目標までのプロセスの明確化

最終目標であるKGIを設定し、それを達成するための中間目標としてKPIを設定します。
これにより、「いつまでに何をするべきなのか?」が具体的に分かるようになることに加え、現時点でどれぐらい達成できているのかが分かるようになるため、目標が適切であるかどうかの判断が容易になります。

成功に再現性を生み出す

KPIとKGIを設定することで、それぞれの業務や行動がどれほどの効果があったのか客観的に把握することが可能となります。

そのため、どういった業務や行動が効果的なのか分かるようになり、中長期的な目線でマーケティング施策を改善していくことができるようになります。

PDCAサイクルの高速化

KPIを設定する際に、適切な設定ができず、失敗に終わってしまうこともあります。
しかし、具体的な目標を持って業務にかかることで、どこがダメだったのか考えることができ、改善策を考えるようになります
そしてまた、改善された新たなKPIを設定といった風に、PDCAサイクルを高速化することができるのです。

また、これはKPIの設定が完全に失敗に終わる前に、軌道修正を行うことも可能となるため、KGI達成の精度の向上にも繋がっていきます

MA運用における具体的なKPI・KGIの設定例

ここからは、MAを運用にする時の、具体的なKPIとKGIの設定例をご紹介します。

「MA運用のKPI例」

・保有しているリードの数
・マーケティング活動により生まれた商談の数
・資料ダウンロードなどのコンバージョン率
・メールマーケの配信数、開封率、クリック率
・特定のキャンペーンやイベント、セミナーなどへの申し込み数
・マーケティングのROIとROAS

※ROI…費用対効果、利益÷広告費×100%
※ROAS…広告が売り上げに貢献しているかの指標、売り上げ÷広告費×100%

「MA運用のKGI例」

・マーケティングにより生み出された売り上げ
・マーケティングにより生み出された商談数
・リードナーチャリングにより生み出された商談数
・営業に受け渡しを行なった案件の案件化率、受注率
・CPA(コンバージョン獲得単価)、CPO(顧客獲得単価)
・CAC(顧客獲得に要した営業やマーケティングの人件費、間接費等を含むトータルコスト)
・NPSの顧客満足度指数

※NPS…企業や商品などを友人や同僚にどの程度薦めますか」という質問でユーザーのロイヤルティを数値化したもの

MA運用のKPI・KGI設定のポイント

MA運用時のKPIとKGIの具体的な例を出しましたが、当然ですが企業によって適切な設定は変わります。
しかし、設定時の押さえておくべきポイントは同じです。
ここでは、その設定時に押さえておくべきポイントを3つご紹介します。

KPIがKGIに直結するように設定する

KPIを複数設定することは、一般的なことですが、この時に注意しなければいけないことは、KGIに直結するKPIを設定しなければいけないということです。

KPIがKGIと関連していなければ、目標達成のための業務にならず、一貫性を損ねるばかりか、社員のモチベーション低下を招いてしまいます
そうならないためにも、KPIとKGI、また、KPIとその下部のKPIなどが、しっかりと関連しているのか確認するようにしましょう。

また、適切なKPIの設定は簡単ではないため、すぐに見つからないこともあります。

そのため、何度も作り直しながら、適切な設定を見つけることが必要となります。

KPIには具体的な数値を設定する

KPIは、目標を達成できたかどうか分かるものでなければいけません
そのため、期限とどんなアクションを取るべきなのかが曖昧なKPIは適切なものであるとはいえません。

具体的には、「保有リードの数を増やす」ではなく、「保有リードの数を×月までに○人増やす」といった風に設定することが求められます。

中長期経営計画をもとに設定する

KGIは、設定した目標ともともと立てていた計画に、どの程度違いがあるのかを明確化していなければいけません

達成不可能なほど高難易度なものや、達成して当然なものなどを設定してはKGIとして適切ではありません。

IR資料や中長期経営計画などの、会社の将来図や目標などが分かる資料をもとにKGIを設定することで、より適切なKGIとなります。

まとめ

今回はMA運用におけるKPIとKGIについて解説していきました。

MAを効果的に運用するためには、適切なKPIとKGIの設定が必要となります。
KPIとKGIが無ければ、会社全体として統一された動きがとれず、社員の動きがバラバラになってしまい、モチベーションの低下などにつながってしまいます。

いくつか注意点が存在するKPIとKGIの設定ですが、今回ご紹介したポイントなどを押さえて適切なKPIとKGIを設定しましょう。

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